出版社内容情報
セクショナリズムは官僚制の病理でしかないのか。この現象を歴史過程、政治過程、組織過程の3つの側面から捉え直し、その複合的性格の淵源を明らかにする。官僚制組織の研究に新たな切り口を示す意欲的試み。
内容説明
官僚制の「病理」の淵源をさぐる。セクショナリズムという現象の複合的性格を明らかにし、解決への展望を示す。
目次
序章 なぜ官庁セクショナリズムか
1章 セクショナリズムの歴史過程(日本官僚制の成り立ち;引き継がれた各省分立体制)
2章 セクショナリズムの政治過程(セクショナリズムの観察と診断;「戦後型行政」における展開)
3章 セクショナリズムの組織過程(縦割り組織編成の桎梏;行政資源配分の組織間関係)
終章 求められる対応指針
著者等紹介
今村都南雄[イマムラツナオ]
1941年生れる。1965年中央大学法学部法律学科卒業。1967年国際基督教大学大学院行政学研究科修士課程修了。中央大学法学部教授、大学院公共政策研究科委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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call
1
中央官庁のセクショナリズムについて論じている。歴史過程、政治過程、組織過程の三点からセクショナリズムの実例をひき、この問題がいかに根深く深刻化を述べている。そして終章で無理に官庁セクショナリズムを撲滅することはせずにそれを利用することでよりよい官庁を目指していくことを主張している。主張はわかりやすかったが例示がちょっと読みにくかった。2017/01/07
akanishi
0
各省庁の縦割りと自分の所管領域には口出しをさせないという態度が問題だとするが、その問題点が永年指摘されても解決していないことを改めて感じさせられた。 2012/12/10
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