出版社内容情報
人間社会に多様な形で遍在し、われわれの社会生活を支える制度。制度とは何か。制度はどのように生成し、維持され、変化していくのか。経済学や社会学で進展著しい新しい制度論の成果を紹介し、評価しながら、政治的文脈の重要性を示し、制度理論の架橋を試みる。
内容説明
制度はどのように生成し、維持され、変化していくのか。経済学や社会学における新しい制度論の諸潮流を整理・紹介しながら利害対立やパワーという政治の要素をも見据えた分析視角を提示する。
目次
第1部 制度の理論(制度とは何か;制度学派の諸潮流)
第2部 現代の政治制度(主権国家;近代的統治構造;民主主義の制度)
著者等紹介
河野勝[コウノマサル]
1962年東京都に生まれる。1994年スタンフォード大学Ph.D.(政治学)。ブリティッシュ・コロンビア大学政治学部助教授を経て現在、青山学院大学国際政治経済学部助教授。2003年4月より早稲田大学政治経済学部教授
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感想・レビュー
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oligarchical
2
各新制度論についてのまとめ+各政治学分野においての新制度論の応用事例紹介。紹介されている研究の数が多いのにも関わらず、簡潔にかつ理解しやすくまとめられている。前巻「比較政治」を読んだ基礎があると、楽しくスムーズに読めるかもしれない。刊行は2002年であるが、本書が希求する政治学的新制度論はいまだ確立されておらず、それに注意を向けるという意味でも、本書は読む価値がある。余談だが、あとがきにて娘の名前がある。河野恵理静(Kohno Elise)。どことなくDQNネームっぽい。2010/09/01
ふにゃ
1
新制度派とは何かということで手に取った。新制度派といっても、そもそも旧制度派というものがはっきりしていないよう。しかも、新制度派が共有する理論は存在していないようだ。「主権国家はウェストファリア体制で生まれた」「小選挙区制では二大政党制になる」といった命題に対して、鋭い指摘がなされる。そこが面白かった。2013/07/20
snow
0
政治学的な制度論はどこに?というのが今の問題らしい2009/04/21