出版社内容情報
晩年のラートブルフは価値相対主義を放棄したのか? 「法哲学における相対主義」1936、「法哲学入門」1947などを収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
5
「民主主義は、多数を獲得したすべての信念に対して、その内容や価値がどんなものであるを問うことなしに、権力を寄託しようとする。この態度は、すべての政治上、社会上の意見の等価を前提とし…相対主義の立場を採ることなしには、徹底せしめられ得ない。ここで我々は、見かけ上解決し難い矛盾に直面する。相対主義は、自己自身を否定し去るように見える…それは、民主自由国家・独裁国家・職能国家の等価から出発した…相対主義は、相対主義と民主主義とを同一視することに帰着した…自由を放棄する自由は、自由そのものの理念に内在している。」2021/12/31