出版社内容情報
ボーダレス化する経済のなかで重要性が増すアメリカ独禁法の全容を、判例のなかから読み解く。
世界の競争法のモデルとして,日本をはじめ各国に大きな影響を与えてきたアメリカ独占禁止法(反トラスト法)を網羅的に解説した概説書.法律の概要紹介に加え、個別と全体のバランスを見据えた判例分析,および日本の独禁法との比較を通じて,全体像を分かりやすく説き明かす.最新の動向にあわせて大幅に増強した待望の改訂版.元アメリカ司法省反トラスト局長クリスティン・バーニ氏が推薦する.
【クリスティン・バーニ氏推薦文】
「アメリカ反トラスト法は,120を超える国の競争法の大部分の起源である.競争法のグローバル化は加速しており,アメリカ反トラスト法の基本原理の理解なくして多国籍企業への助言はできない.本書は,新しい判例や執行実務,最新の重要論点の紹介をしつつ同法の核心要素を明快に解説する待望の書である.松下教授と渡邉弁護士は,卓越した学者や法曹として同法の発展を長きにわたり注視しており,『アメリカ独占禁止法〔第2版〕』は,世界の競争法をリードするアメリカ反トラスト法について信頼できる解説書を求める学生・実務家・学者には必携の一冊である.」
(クリスティン・A.バーニー〔Christine A. Varney〕?クラバス・スウェイン・ムア法律事務所パートナー/元アメリカ司法省反トラスト局長/元アメリカ連邦取引員会委員)
【著者紹介】
松下満雄:成蹊大学法科大学院講師・弁護士
内容説明
法理と判例を読み解く。世界の競争法をリードするアメリカ反トラスト法を網羅的に解説、好評の概説書を大幅改訂。
目次
反トラスト法の概要
執行機関と執行手続の概要
カルテル
独占
合併・企業結合
取引拒絶
一手販売契約・排他的特約店契約
垂直的テリトリー制限・ロケーション制限・顧客制限
抱き合わせ契約
再販売価格維持・委託販売契約
略奪的価格
域外適用
手続管轄権の域外適用
知的財産権と反トラスト法
私的訴訟
著者等紹介
松下満雄[マツシタミツオ]
長島・大野・常松法律事務所顧問・弁護士。1956年立教大学経済学部卒業、1962年Tulane University大学院公法研究科修了(Ph.D)、1968年東京大学大学院法学政治学研究科修了(法学博士)。1974‐83年上智大学法学部教授、1977‐78年Harvard Law School客員教授、1984‐94年東京大学法学部教授(1994年東京大学名誉教授)、1987‐88年Columbia Law School客員教授、1990‐92年Michigan Law School客員教授、1991‐94年College of Europe(ベルギー)客員教授、1994‐2010年成蹊大学法学部・法科大学院教授(2010年成蹊大学名誉教授)、1995‐2000年WTO上級委員、2001年‐中国上海市立WTO研究中心顧問、2006‐08年中国湖南師範大学客員教授
渡邉泰秀[ワタナベヤスヒデ]
弁護士(長島・大野・常松法律事務所、Nagashima Ohno & Tsunematsu NY LLP)。1981年東京大学法学部卒業、1986年弁護士登録、1991年Columbia Law School卒業(法学修士)、1992年ニューヨーク州・カリフォルニア州弁護士登録。1991‐92年Morrison & Foerster LLP(New York,San Francisco)、1992‐93年Punder,Volhard,Weber & Axster(現Clifford Chance)(Frankfurt)勤務、2008年Columbia Law School客員講師(Advanced Research in Japanese Law)、2008‐10年Masuda International(New York)勤務、2011年Columbia Law School客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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