内容説明
近代の胎動、発展、そしてポストモダンへ。デカルト、ホッブズ、ヘーゲル、マルクス、ヴェーバー、フーコー、ロールズ…。近代はどこから来て、どこへ行くのか?西洋法思想史の決定版通史。
目次
第4部 近代の形成・展開(近世の国家と社会;近代社会の思想;近代法・近代法学の形成)
第5部 近代の変容・現代(近代法・近代法学の変容;もう一つの“近代”とその変容;「近代の疎外」との対峙;社会主義;近時の主な法思想;最近の社会と法)
著者等紹介
笹倉秀夫[ササクラヒデオ]
1947年兵庫県に生まれる。1970年東京大学法学部卒業。早稲田大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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馬咲
3
西洋近代の法・政治・社会の諸制度を形成する思想・観念の考察にあたり、それらの根底にある、古代・中世を「源流」として西洋史の中で根強く持続してきた基盤〈西洋的なもの〉(多元性・共同性・自立性等に関連)の抽出に重点を置いている。そのため記述範囲は一般的な法学者・哲学者の解説を飛び越え、上下巻を通して古代から現代までの法制史、社会史、文化史、ジェンダー論など多岐に渡る。法の生成・変容を理解するには、法についての意識の差異、その意識の根底にある現実認識の差異を理解する必要があることを、本書の構成は体現している。2025/09/30
Moloko
0
法哲学・法思想中心というより、社会思想・政治思想・哲学等の隣接学問も濃厚で法システムの歴史の背景にあるものを広くカバーしている。上下巻読んで学んだことに、政治・法思想は振り子のように行ったり来たりするし、現代は近代の産物と一重に見なせないし、どの思想も類似や欠点を含みながらも時代や場所が違っても通底するものがあると読めた。かなり分厚く、文量も相当だが、流し読みでも面白いかも2014/12/11
H’s
0
The history of thought that transcends the boundaries of law, covering social sciences and even natural sciences.2024/09/18