内容説明
なぜ人類は戦争を繰り返し、二つの世界大戦を引き起こしたのか。にもかかわらず世界戦争のない時代が訪れたのはなぜか。現代世界を形作ってきた国際関係の歴史を、日本に重点を置きながら平易かつ丁寧に概説する。
目次
第1章 ヨーロッパの勢力拡張開始期の世界
第2章 大西洋圏の諸革命とウィーン体制
第3章 イギリスの経済的優越と新たな国民国家の登場
第4章 帝国主義の時代の国際関係
第5章 帝国主義世界とヨーロッパの大国間関係
第6章 第一次世界大戦と国際情勢の新展開
第7章 パリ講和と戦後世界の混乱
第8章 相対的な安定の回復
第9章 国際秩序の崩壊と戦争の勃発
第10章 地球規模の戦争としての第二次世界大戦
終章 国際関係史の中の第二次世界大戦
著者等紹介
有賀貞[アルガタダシ]
1931年東京に生まれる。1953年東京大学教養学部教養学科卒業。現在、聖学院大学大学院アメリカ・ヨーロッパ文化学研究科教授、一橋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
日の光と暁の藍
6
国際関係史のテキスト。豊富な参考文献リストが付いているため、更なる興味関心を掘り下げられる。個人的に興味を持ったのは①ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世は、ロシアの目を極東に向かせることで、ロシアと同盟を結んでいたフランスに対する、ヨーロッパにおけるドイツの立場を有利にするために黄禍論を唱えたという点。②ドイツにおける第一次世界大戦と第二次世界大戦の連続性と共通性(フィッシャー論争)。イスラム圏の記述が少なかったかな、という印象。国家の存亡を懸けて争ってきた欧州の歴史をもっと学ばないといけないな、と改めて実感。2018/01/04
ワッキー提督
2
教科書的な通史。特徴としては従来の国際関係史、特に教科書レベルのテキストで触れられることの少なかった時代に力を入れていることであり、この分野の知識に乏しい自分には勉強になった。また教科書としても、従来知られていなかったような点に関しては必ず引用テキストが示されており、勉強を深めることが出来る。 大学図書館にて。2016/12/15
Studies
1
その名のとおり、16世紀から1945年(その後の概説はある)の歴史について書かれています。国際関係の通史というのは意外にないものです2012/02/21