出版社内容情報
AIやビッグデータの発展などにより、社会科学の方法論は変動期にある。思想と歴史、科学哲学による考察から、法学の方法といった分野の掘り下げ、測ることの具体的な検証、さらには新型コロナウイルスの流行が社会科学の手法に与えた影響までを、気鋭の研究者たちが多角的に論じる。
【目次】
総説「社会科学のメソドロジーをめぐって」宇野重規・加藤晋
序章「人間社会を分析する:二重の価値と社会科学のメソドロジー」保城広至
第I部 価値を測るための方法論
第1章「統計的因果推論と政策形成:EBPMの科学哲学的背景とその展開」田中隆一・保城広至
第2章「『社会科学の方法』再訪:『日本の社会科学』を超えて」宇野重規
第3章「社会科学におけるミュルダール『価値前提の明示』の方法論:ウェーバーとEBPMを媒介する批判的視座」藤田菜々子
第4章「社会科学における実定法学の位置:プラグマティズムを手がかりに」藤谷武史
第Ⅱ部 価値の哲学的・理論的検討
第5章「価値判断と「マルクス的」反実仮想:序数から基数へ」加藤晋
第6章「『価値の測定』をめぐる規範的問題の考察:帰結主義的アプローチの批判的検討を通じて」押谷健
第7章「福利と「値すること」:マシュー・アドラーの功績中立性の主張について」田中亘
第8章「モデルにおける動きの流れを『測る』:ゲーム理論・経済理論モデルにおける均衡の安定性とリャプノフ関数」図斎大
第Ⅲ部 現実社会における価値
第9章「国益とは何か?:国際政治/日本外交における価値」保城広至
第10章「想像の果て:AIと租税をめぐる議論とともに」沈恬恬
第11章「統計分析と差別のジレンマ:人種・民族・移民的背景の統計的把握の諸問題」永吉希久子
第12章「日本の社会科学はなにを求められているのか:社会調査から見る大学への期待」 田中隆一、ケネス・盛・マッケルウェイン
目次
総説 社会科学のメソドロジーをめぐって
人間社会を分析する―二重の価値と社会科学のメソドロジー
第1部 価値を測るための方法論(統計的因果推論と政策形成―EBPMの科学哲学的背景とその展開;「社会科学の方法」再訪―「日本の社会科学」を超えて;社会科学におけるミュルダール「価値前提の明示」の方法論―ウェーバーとEBPMを媒介する批判的視座;社会科学における実定法学の位置―プラグマティズムを手がかりに)
第2部 価値の哲学的・理論的検討(価値判断と「マルクス的」反実仮想―序数から基数へ;「価値の測定」をめぐる規範的問題の考察―帰結主義的アプローチの批判的検討を通じて;福利と「値すること」―マシュー・アドラーの功績中立性の主張について;モデルにおける動きの流れを「測る」―ゲーム理論・経済理論モデルにおける均衡の安定性とリャプノフ関数)
第3部 現実社会における価値(国益とは何か?―国際政治/日本外交における価値;想像の果て―AIと租税をめぐる議論とともに;統計分析と差別のジレンマ―人種・民族・移民的背景の統計的把握の諸問題;日本の社会科学はなにを求められているのか―社会調査から見る大学への期待)
著者等紹介
宇野重規[ウノシゲキ]
東京大学社会科学研究所教授、同研究所所長。専門は政治思想史、政治哲学
加藤晋[カトウススム]
東京大学社会科学研究所教授。専門は厚生経済学、公共経済学
保城広至[ホシロヒロユキ]
東京大学社会科学研究所教授。専門は国際関係論、現代日本外交(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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