出版社内容情報
近代日本の歴史が、国際認識の変化とともに、国内体制を変動させながら国際秩序に対応していく過程を描きだす。
近代日本が直面した「開国」は,ペリー来航後と,さらに第一次世界大戦後にも存在したという理解に基づいて,国際社会のなかの日本を位置づけていく.西洋に対峙する東アジアの日本が,「小国」「大国」の国際認識の変化,国内体制の変動に伴い,国際秩序に対応していく過程を描きだす.
【著者紹介】
黒沢文貴:東京女子大学現代文化学部教授
目次
総説 西洋国際秩序と華夷秩序のあいだ
第1部 第一の「開国」と日本(人道主義という「文明国」標準の受容―近代日本と赤十字;西洋の「小国」ベルギーへの眼差し―「模範国」としてのベルギー認識;西洋の「小国」ポーランドへの眼差し―第一次世界大戦後の人道主義の実践)
第2部 第二の「開国」と日本(西洋国際秩序の変容と「大国」日本;戦争形態変容の衝撃―日本陸軍の受容とその普及・宣伝;「大国」アメリカへの新たな眼差し―日本陸軍のアメリカ認識;西洋国際秩序への挑戦?―人道主義の後退)
著者等紹介
黒沢文貴[クロサワフミタカ]
1953年東京都生まれ。1976年上智大学文学部史学科卒業。1984年同大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。1992年宮内庁書陵部編修課主任研究官。現在、東京女子大学現代教養学部教授、外務省「日本外交文書」編纂委員、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。