出版社内容情報
年始の「国民的行事」はいかに定着したのか? 鉄道会社の経営戦略も絡んだ歴史の真相に迫る。
毎年多く人が訪れる初詣.その起源と展開をめぐる体系的な初めての研究書.国家による庶民へのイデオロギー注入政策として形成されたのではなく,近世の恵方詣を淵源に,鉄道の集客政策もともなって庶民に広まった後,知識人が影響を受けて,さらに「国民的行事」として定着したその歴史を探る.
序 論 「国民的行事」はいかにして誕生し,継続しえたのか
第一部 初詣の成立
第一章 明治期東京における初詣の形成過程――鉄道と郊外が生み出した参詣行事
補 論 「初詣」の用法について
第二章 恵方詣と初詣――東京と大阪
第二部 初詣とナショナリズムの接合
第三章 二重橋前平癒祈願と明治神宮創建論争――天皇に対する「感情美」の変質
第四章 知識人の参入――天皇の代替りと明治神宮の創建
補 論 「庶民」についての若干の補足――日雇労働者に注目して
第三部 初詣の展開――都市の娯楽とナショナリズム
第五章 関西私鉄・国鉄と「聖地」
第六章 戦間期東京の初詣――現代型初詣の確立
第七章 初詣をめぐる言説の生成と流通――〈上から〉のとらえ返し
終 章 鉄道が生み出した娯楽行事とナショナリズムの接合
初出一覧
あとがき
索引
【著者紹介】
平山 昇
平山 昇:九州産業大学商学部講師
目次
「国民的行事」はいかにして誕生し、持続しえたのか
第1部 初詣の成立(明治期東京における初詣の形成過程―鉄道と郊外が生み出した参詣行事;恵方詣と初詣―東京と大阪)
第2部 初詣とナショナリズムの接合(二重橋前平癒祈願と明治神宮創建論争―天皇に対する「感情美」の変質;知識人の参入―天皇の代替りと明治神宮の創建)
第3部 初詣の展開―都市の娯楽とナショナリズム(関西私鉄・国鉄と「聖地」;戦間期東京の初詣―現代型初詣の確立;初詣をめぐる言説の生成と流通―「上から」のとらえ返し)
鉄道が生み出した娯楽行事とナショナリズムの接合
著者等紹介
平山昇[ヒラヤマノボル]
1977年長崎県生まれ。2001年東京大学教養学部卒業。2010年東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。駿台予備学校講師、立教大学兼任講師などをへて現在、九州産業大学商学部観光産業学科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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