内容説明
革命に成功した2つの国、その歴史を描く。ロシア革命、中国共産党の成立、連ソ容共、満洲事変、国共合作、盧溝橋事件、日中戦争、国共内戦、中華人民共和国の建国、中ソ同盟、朝鮮戦争、スターリン批判、中印紛争…。20世紀の歴史において、最も重要な二国間関係のすべてを、中国を代表する研究者らが詳述する。
目次
1 不確かな相手(一九一七‐一九四九)(楊/奎松)(中ソ国交樹立の声のなかでの革命輸出;ソ連援助下の国民革命;モスクワと中国のソヴィエト革命;戦争の脅威が迫るなかでの中ソ外交;中ソ両国の戦時協力と衝突;中国内戦と中ソ・国共関係)
2 同志かつ兄弟(一九四九‐一九六〇)(沈/志華)(同盟条約の締結と中ソの利益衝突;朝鮮戦争と中ソ同盟の実質的な進展;ソ連共産党第二〇回大会及びその中ソ関係への影響;ソ連の経済援助と中国共産党の政治的支持;ソ連の中国核兵器開発に対する援助と限界;毛沢東、共産党モスクワ会議の中心的な人物となる;「大躍進」、人民公社と中ソ国内政策の対立;軍事協力、金門砲撃と中ソの対外政策における対立;中ソ両党の理念および政策上の修復困難な決裂)
著者等紹介
沈志華[シンシカ]
華東師範大学歴史学部教授、冷戦国際史研究センター主任、周辺国家研究院院長。1950年北京生まれ。68年に解放軍入隊(71年まで)。北京石景山発電所、北京電力管理局勤務を経て、79年に中国社会科学院世界史系大学院入学。82年、深〓(シンセン)でビジネスに従事したのち、92年、民間学術団体の中国史学会東方歴史研究センター(後に北京東方歴史学会に改名)を設立、続いて「東方歴史研究出版基金」を創設。中国人民大学、北京大学、香港中文大学、米国ウィルソンセンターなどで客員教授、研究員を歴任。専門は冷戦史、ソ連史、中朝関係史、朝鮮戦争など。著書に『最後の「天朝」―毛沢東・金日成時代の中国と北朝鮮』(岩波書店、2016年、第29回アジア・太平洋賞大賞受賞、第33回大平正芳記念賞特別賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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