出版社内容情報
中世末期,15世紀のイギリスにおける国家財政構造を究明.動産課税から土地所得税への移行の徴候,財政運営への議会による批判,俗人官僚の進出に,近代的国家財政への契機を見出す.膨大な史料群の緻密な分析のうえに財政の実態を解明した先駆的労作.
目次
第1章 形成期の概観
第2章 十五世紀財政史にどう接近するか
第3章 国家財政における王領の地位
第4章 十五世紀の土地所得税
第5章 十五世紀初頭の政府借入金
第6章 イギリス領カレの防衛と国家財政
第7章 財務府出納部の帳簿からみた国家財政
第8章 中世財務行政機構の世俗化