出版社内容情報
多くの出土例が報告されている金属貨幣について,総量・銭種構成等の分析や編年作業を行い,歴史資料群として正確に位置づけるとともに,その成果をふまえ中・近世経済の具体相に迫る.歴史学,経済史学のみならず社会史,民俗学との接点において銭貨研究をとらえなおした力作.
内容説明
本書は、江戸時代の考古学資料と文献記録とを対照させながら過去の実態を探ったものである。
目次
序章 出土銭貨研究の目的
第1部 出土備蓄銭(出土備蓄銭の研究史;出土備蓄銭の集成と概要;出土備蓄銭の時期区分;出土備蓄銭銭種構成の考古学的分析)
第2部 出土六道銭(六道銭とは何か;出土六道銭の集成と概要;出土六道銭の考古学的分析;セリエーション分析結果の検討)
第3部 出土銭貨から見た中世後期~近世前期の銭貨流通(中世銭貨流通の諸段階―銭単貨体制の成立・展開・破綻;永楽通宝の超精(清)銭化と東国集中―銭単貨体制の維持
幕初期三貨体制の成立―単貨体制から複貨体制へ
渡来銭からの古寛永通宝へ―銭貨における近世の成立)