出版社内容情報
古代日本には自立した地域国家群の興亡の歴史があった.とりわけ日本海側の諸地域には,〈海〉によって大陸と結ばれた独自の文化圏が存在した.--コシ,ツヌガ,タンゴ,イヅモなどの諸地域の考古学上の成果をふまえ,新しい《日本古代史像》を提唱する画期的労作.
内容説明
〈古代日本海文化圏〉の発見が、新しい〈日本古代史像〉を創出する。いま、古代史のイメージが変わる!
目次
序章 古代日本海域史と地域国家
第1編 能登の古代(七尾;珠洲・内浦;渤海使と北陸;輪島)
第2編 角鹿の古代(角鹿;古代日本海文化と敦賀)
第3編 丹後・但馬の古代(丹後王国論序説;銘文鉄刀の発見と古代但馬)
第4編 出雲の古代(古代出雲の国と神々;荒神谷遺蹟発見の青銅器群と古代史像)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ペンポン
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2年前に出雲大社の遷宮を調べた折、手にした本に再度手が伸びた。最初に出てくる中国〔渤海〕から見た日本の地図が、日頃目にする太平洋側を下にした地図と異なり、日本海側が中心になっている点が非常に印象的である。太平洋側がメインになったのは、ついこの間の事で、それまでは日本海側が表日本であった事を思い起こさせてくれた。出雲を中心とする古代史には心を惹かれる。大きな勢力をもつた国が何故ヤマトに敗れたのか?新たな疑問が湧いてきた。2015/12/04
田中秀哉
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新年から読み始め、能登を読んでいる時に能登半島地震が起きてびっくりしましたが、能登から出雲にかけての古代史を知るにはぴったりの本です。ただ、講演会の稿以外は難しいですが😅2024/01/04