出版社内容情報
ヒトとモノの移動から二国間の密接な交流の歴史を描き出し、新たな国際関係史像を提示する。
日本とフィリピンとの交流史は,二つの国にいったいなにを残したのか.日本人移民と商品がフィリピン社会に与えた影響を考察し,今までほとんど意識されてこなかった密接な関係の諸相を描き出す.グローバル化・多文化共生社会へむけて,新たな国際関係史を提示する.
第I部 フィリピンで汗を流した日本人
第一章 アメリカ植民統治下初期の日本人労働
第二章 アメリカ植民統治下初期マニラ湾の日本人漁民
第三章 南方「移民」と「南進」
第II部 フィリピンの生活必需品となった日本商品
第四章 アメリカ・フィリピン自由貿易体制下の日本商品とその取扱商
第五章 近代大衆消費社会出現の一考察
第III部 フィリピンと戦争を挟んで交流した日本人
第六章 『比律賓情報』を担った日本人
第七章 戦時下「ダバオ国」の在住日本人
第八章 元在住日本人の戦後の慰霊
【著者紹介】
早瀬晋三:大阪市立大学大学院文学研究科教授
目次
第1部 フィリピンで汗を流した日本人(アメリカ植民統治下初期の日本人労働;アメリカ植民統治下初期マニラ湾の日本人漁民;南方「移民」と「南進」―フィリピンにおける「移民」、外交官、軍事工作)
第2部 フィリピンの生活必需品となった日本商品(アメリカ・フィリピン自由貿易体制下の日本商品とその取扱商;近代大衆消費社会出現の一考察―アメリカ植民支配下のフィリピンと日本商店・商品)
第3部 フィリピンと戦争を挟んで交流した日本人(『比律賓情報』を担った日本人;戦時下「ダバオ国」の在住日本人;元在住日本人の戦後の慰霊)
著者等紹介
早瀬晋三[ハヤセシンゾウ]
1955年生まれ。東京大学文学部卒業。マードック大学(西豪州)Ph.D.(歴史学)。専攻、東南アジア史。現在、大阪市立大学大学院文学研究科教授。著書に『海域イスラーム社会の歴史―ミンダナオ・エスノヒストリー』(岩波書店、2003、第20回大平正芳記念賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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