出版社内容情報
いつから人間の精神活動は身体の上位にたったのか.本書は,民衆思想史研究,女性史研究の成果を駆使し,近世日本における性と身体をめぐる意識のながれをたどっていく.この作業は,「近代」を問い直しつつ,より豊かな人間の生のあり方を模索する試みでもある.
内容説明
都市と農村、日常と非日常などといった近世の二元的な世界に立ち現われる身体。
目次
序 性と身体を問うこと
第1章 緒巻と箕―狂言に見る男と女
第2章 “汝、姦淫するなかれ”―キリシタン文献に見る男と女
第3章 笑われる女たち―近世初頭の性をめぐる意識
第4章 世之介をめぐる女たち―都市における性の諸相
第5章 色道の虚実―『難波鉦』に見る遊女の生活と意見
第6章 『ひとりね』の色恋―近世「恋愛」論の位相
第7章 性の文化
第8章 男女和合のゆくえ―生活思想における性意識
第9章 自然と人間 からだとこころ
第10章 三浦命助の「離陸」―民衆の「近代」に向って


              
              

