出版社内容情報
荘園の農民,京都の住人,そして水辺の領主たち.武士発生の根源をつき,王朝国家の形成をあとづける.近年の中世史研究をその深部で支える論文集.I 国家史・民衆史の研究,II 軍制史・都市史の研究,III 山野河海支配の研究
目次
序説 中世とはどういう時代か―中世前期
1 国家史・民衆史の研究(中世成立期の国家と農民;九世紀東国荘園とその交通形態;平民百姓の地位について;10―13世紀の農業労働と村落;院政期北陸の国司と国衙)
2 軍制史・都市史の研究(国衙軍制の形成過程;初期中世武士の職能と諸役;王朝都市論の問題点;王朝都市と荘園体制;荘園体制確立期の宗教的民衆運動)
3 山野河海支配の研究(御厨と在地領主;中世南海の水軍領主;摂関家領の杣山について;垂水御牧について;平安初期の五島列島と東アジア)