出版社内容情報
東国史研究を主導してきた著者が,東国〈地域〉史の構築をめざす論文集.自然災害と開発という広い視野から荘園の成立過程を追究した第一章,新田庄を素材に東国荘園の成立から崩壊までを描く第二章,支配権力の動向と農民闘争を分析する第三章から成る.
目次
第1章 浅間山の噴火と荘園の成立―12世紀の東国社会
第2章 上野国新田庄の成立と展開(東国武士の基盤―上野国新田庄;室町時代東国における領主の存在形態―上野国新田庄の岩松氏の場合;戦国時代の「領」と領国―上野国新田領と後北条氏;付論 長楽寺文書と正木文書)
第3章 中世東国の権力と農民(上州一揆と上杉氏守護領国体制;東国における15世紀後半の内乱の意義―「享徳の乱」を中心に;14~15世紀東国の寺社領における農民闘争と権力)