中世京都の町屋

中世京都の町屋

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B5判/ページ数 139p/高さ 27X19cm
  • 商品コード 9784130200806
  • NDC分類 521.86

出版社内容情報

平安末京都における庶民住居「町屋」の出現は,民衆的都市再開発による古代的〈都城〉から中世〈都市〉への転換を示す現象の一つである.この町屋の形成過程を,建築史学と文献史学の総合の上に,絵巻物などを駆使して具体的に跡づける.[解説:義江彰夫]

内容説明

日本の伝統的市街住宅である町屋の形成過程を解明した、画期的労作。『年中行事絵巻』や『一偏上人絵伝』などの建物描写から、町屋・桟敷屋・附属屋・門屋などの構造的特徴を読み取る技、一片の土地家屋売券から建築物の構造や家地形態を復元する作業。―建築史学と文献史学の見事な総合の一典型。

目次

第1章 町屋形成論の検討
第2章 集住形式の出現
第3章 町屋の出現過程
第4章 鎌倉法における町屋

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chang_ume

11
1988年刊。「町屋」がいかにして成立したか。未だ謎の多い、町屋成立過程に関する画期的論考です。築垣で囲われた街路が10世紀に弛緩するなか、築垣の代替建築(主屋の付属屋・門屋)として、下級官人・僧侶向けの供給住宅で既に成立していた長屋形式が採用され、これを町屋の祖型とするモデル。ポイントは町屋の発生源を「商家」「店舗」に置かないこと。そして「諸司厨町」(官衙町)を担った下級官人を町屋成立の主人公としたこと。古代四行八門制から近世両側町に至るまで、住宅建築は都市とどのような関係を結んだのか。その担い手とは。2020/07/29

TAKAMI

0
町屋の形成過程を解き明かす傑作。町屋は商業と結びついた空間構成が語られがちだが、発生当時から商業が営まれていたわけではない。ルーツに戻ると街区と集合住宅の関係、コミュニティスペースとしての桟敷など、今でもアクチュアルなテーマが生きていることがわかる。とても勉強になりました。2016/10/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1207574
  • ご注意事項