出版社内容情報
自閉スペクトラム症者が社会的な生きづらさを抱える背景として、自己の感情の理解・コントロールや他者との交流・社会的参照の困難さに着目。非言語的な視覚的ツールである「描画」を通した自己表現による影響を検討し、新たな支援方法を模索する。
【目次】
はじめに
Ⅰ 自閉スペクトラム症者は本当に自己表現ができないのか
1 なぜ自己表現としての描画表現が必要なのか
2 自閉スペクトラム症者はなぜ自己理解が難しいのか
3 本書の目的と構成
○コラム1 日本における多様な芸術表現活動の展開
Ⅱ 自閉スペクトラム症者の日常的な描画表現による体験プロセス
4 描画表現を介した自己と他者にまつわる体験プロセス(研究1)
5 長年の描画表現を通した他者関係と自己の体験構造(研究2)
○コラム2 Autisticな特徴を持つアーティストたち
Ⅲ 新たに取り組む描画表現と他者との語りによる自己への作用
6 自分描画法とPAC分析による自己理解の検討(研究3)
7 自己理解に相違性が見られた二事例の比較(研究4)
8 描画表現の繰り返しによる自己への作用の変化(研究5)
Ⅳ ICTを活用した描画コミュニティへの参加による効果
9 他者関係に着目した描画表現の実践からの検討(研究6)
10 フォーカスグループの分析から見えてくる自己表現の意味 (研究7)
○コラム3 描画表現をめぐる豊かなやりとり
Ⅴ 自閉スペクトラム症者の自己理解と他者関係を深める支援を目指して
終 描画表現から明らかになる「自己」と「他者」の関係のあり方



