出版社内容情報
本書は,筆者自身により解読された手稿等をもとに,初期ヘーゲルの宗教的ないし国家的思想の展開のうちに「合一哲学」の展開を認め,イェーナ時代の哲学構想の成立を究明する.
目次
序説 初期ヘーゲル哲学研究の意味と課題
第1章 合一哲学以前(国民宗教とキリスト教批判;「カント主義」への傾倒;実践理性要請論批判)
第2章 合一哲学への転換(研究史;転換の背景と経過;存在即合一説の問題)
第3章 合一哲学の展開(「人間」から「自然」へ―『ユダヤ精神』の成立;分裂ないし反省の否認から容認へ―『キリスト教の精神』の成立;歴史・形而上学・宗教;哲学構想の成立)