内容説明
“わたし”はどこから来てどこへ行くのか。永遠の問いにユング、ウィルバー、シュタイナーはどう答えるのか。発達研究と輪廻思想をつなぐ知のいとなみ。―増補新版として新たに刊行。
目次
序 発達と死・死と輪廻―円環的ライフサイクルの理論モデルを求めて
1 ユングから見たライフサイクル
2 ウィルバーから見たライフサイクル
3 シュタイナーから見たライフサイクル
結び ライフサイクルの人間学のために
「魂について学ぶ自分が、魂の中にいる」ということ―この本を触媒として
著者等紹介
西平直[ニシヒラタダシ]
1957年、甲府市生まれ。信州大学人文学部、東京都立大学人文科学研究科(哲学)、東京大学教育学研究科(教育哲学)で学んだ後、立教大学文学部助教授、東京大学大学院教育学研究科准教授を経て、京都大学大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のんぴろ
3
⭐︎1997年7月発刊。図書館。 ユング、シュタイナー、ウィルバーのそれぞれが考える輪廻転生、生と死、発達などを著者が比較考察。シュタイナーが考える輪廻転生に興味があって借りたが、やっぱり難解。著者も、この道で著作をいくつも書かれているようだが、それでもちゃんとはわからないとのことだから、素人には、なかなかなんだろうなぁ。 けれど、この著者がどこかで言ってたように思うけど、何度も輪廻転生という考え方が浮上するあたり、何かがあるんだろうなぁと思います。2016/07/05
905
3
スピリチュアリティ(と記すと怪しげだがそんなことはない)を三者の魂の格闘から生まれた理論を比較、検討した良書。世に氾濫する安っぽい「自己実現」という言葉からは、はるかに深く突き進んでいる。この著作自体は、空理空論に堕すきらいがありはするが、結びを読んで非常に好感が持てた。2013/07/22
井上岳一
1
ユング、ウィルバー、シュタイナーのテクストを読み解きながら、魂の問題にどこまで学術的にアプローチできるかを追求した好著。スピリチュアルブームからは一線を画した魂論になっている。おすすめ。2014/08/14