出版社内容情報
数学、計算機科学、論理学などの分野で採用されてきている圏論を論理学の観点を中心に解説し、その考え方を紹介するテキスト。
目次
第1章 関数型高階論理(関数型高階論理の考え方;高階論理λ‐h.o.l.のタイプと項 ほか)
第2章 トポス(圏;トポス ほか)
第3章 トポスの基本定理(I上バンドルの圏Bn(I)
関手 ほか)
第4章 プルバック関手fの右‐随伴関手2f(トポスの基礎的な諸性質;パーシャルアロー・クラシファイヤーの存在定理 ほか)
第5章 リミット、空間性トポス、限量記号(リミットとコリミット;空間性トポスTop(1) ほか)
著者等紹介
清水義夫[シミズヨシオ]
1939年東京に生まれる。1963年東京大学文学部哲学科卒業。1967年東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。現在、千葉工業大学情報科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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センケイ (線形)
7
高階論理を圏論で見返すということで迷わず買った本だが 55P 以降はなかなか容赦ない。しかし最後まで読めば、渋谷駅に到着する銀座線のごとく急に視界が開ける。いくつかの覚えにくかった道具は cone を使って書けると分かるし、実は ∃ と ∀ が随伴する関手の合成で書けると明かされ、あっと言わされる。最後はこれについて今までに見てきた性質が集結する大団円を迎える。2020/10/31
disktnk
1
人文系の教授による圏論の教科書.圏論(トポス)を使うために知るべき圏論基礎と数学的背景の解説が中心.第1章はλ記号の決まりやt/f,and/not,⊂・⊃などの数多くの論理記号の定義の説明.第2章は圏の種類と和積の概念の考え方,トポスの条件と特徴.第3章は関手の導入とトポスへの適用,第4章はトポスの性質,という構成.全体的に図が多く図と本文を照らし合わせると分かりやすい.関手の図示は際どい気もしたけど.圏論用語に英単語が載っているため,洋書の訳にも役に立つ. 2012/10/28
みょん
1
圏論を使って種々の証明をしていくのである程度慣れていることが前提。論理学と言っても扱うのが函数型高階論理(λ-h.o.l)なので、λ計算等に馴染みがある方がいい(論理学の知識自体はほとんど仮定しない)。つらくて長い証明もあるので万人におすすめはできないが、分かればきっと楽しい。圏論の基礎の範囲とλ計算についてある程度知っているなら見てみるのも悪くないかも。2013/04/05