内容説明
中国哲学と西洋哲学の交差から見えてくるもの。古今の思考に分け入り、他者の声の響きに耳をすまし、中国哲学を脱構築する。
目次
文字の誕生―夜哭く鬼
1 言語と支配(正しい言語の暴力―『荀子』;どうすれば言語を抹消できるのか―言尽意/言不尽意論;オラリテの次元―『荘子』;言語の政治的支配は可能か―儒家・墨家・道家・法家)
2 起源と伝達(文学言語としての隠喩―劉〓『文心雕龍』;他者への透明な伝達―朱子学;古文、白話そして歴史―胡適)
3 他者の声(公共空間と語ること―ハンナ・アーレント;誰が他者なのか―エマニュエル・レヴィナス;速朽と老い―魯迅)
4 救済の方位(中国哲学の現在地―マイケル・ピュエットの挑戦;尹東柱はわれらの同時代人;声の乱調―中国と女性)
著者等紹介
中島隆博[ナカジマタカヒロ]
1964年高知に生まれる。1991年東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専攻博士課程中途退学。現在、東京大学東洋文化研究所教授。中国哲学、世界哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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