出版社内容情報
セザンヌからスミッソンに至る近現代美術,ゴダールの3D映画,トンネル工事の記録写真,そして同時代の演劇やダンスまで,多様なジャンルを包摂してひろがる「芸術」という営みを,一貫した方法論的精密さで分析する.芸術作品を見ることを通して,見る「私」を作り変える,驚異の芸術論.
内容説明
セザンヌからスミッソンに至る近現代美術から、ゴダールの3D映画、トンネル工事の記録写真、そして同時代のダンスや演劇まで、多様なジャンルを横断して広がる「芸術」という営みを、一貫した方法論的精密さで分析する。
目次
布置を解く
1 形象の生成(多重周期構造―セザンヌのクラスター・ストローク;斬首、テーブル、反光学―ピカソ『アヴィニョンの娘たち』;マティスの布置―一九四五年マーグ画廊展示における複数の時間;屏風の折れ構造と距離―菱田春草“落葉”“早春”を見る;合生的形象―ピカソ他“ラ・ガループの海水浴場”の物体的思考プロセス)
2 大地と像(断層帯を貫く―『熱海線丹那隧道工事写真帖』;異鳴的うなり―ロバート・スミッソン『スパイラル・ジェッティ』;普遍的生成変化の“大地”―ジル・ドゥルーズ『シネマ2*時間イメージ』)
3 身振りの複数の時間(バカボンのパパたち―赤塚不二夫・ウィトゲンシュタイン・橋本平八;Videmus(われわれが見る)―小林耕平『タ・イ・ム・マ・シ・ン』
幽霊のグルーヴ―core of bellsの憑依=参与的不一致
複数の時間を踊る―岩渕貞太・八木良太・蓮沼執太『タイムトラベル』
近傍の奈落―ジャン=リュック・ゴダール『さらば言語よ』
ノーフューチャー―オフィスマウンテン『ドッグマンノーライフ』)
著者等紹介
平倉圭[ヒラクラケイ]
1977年生。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。専門は芸術学。現在、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院准教授。著書に『ゴダール的方法』(インスクリプト、2010年。第2回表象文化論学会賞受賞)ほか。作品に『彫刻術としてのダンス』(神村恵・津田道子との共同制作、2019年)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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