出版社内容情報
独裁に抗い、個人の自由を希求した知的営みと激動の生涯を、著作の綿密な分析を通して跡づける「知性の評伝」。革命勃発時のパリに生き,スタール男爵の妻となったジェルメーヌ――彼女は並々ならぬ情熱で革命に参画し,卓越した政治論を残した.独裁に抗いながら個人の自由を求めつづけたスタール夫人の知的営みとその生涯を,著作の綿密な分析を通して跡づける「知性の評伝」.「近代ヨーロッパ」を問い直す,比類なき挑戦の書.
はじめに
第1章 生い立ち――ルイ16世の大臣ネッケルの娘(1766~89年)
第2章 革命とサロンのユートピア(1789~95年)
第3章 政治の季節(1795~1800年)
第4章 文学と自由主義(1800~10年)
第5章 反ナポレオンと諸国民のヨーロッパ(1810~17年)<br>
あとがき
注
年譜
図版出典一覧
人名索引
Madame de Stael et la modernite en Europe
Yoko KUDO
工藤 庸子[クドウ ヨウコ]
工藤 庸子
工藤庸子:東京大学名誉教授
内容説明
革命勃発時のパリに生き、スタール男爵の妻となったジェルメーヌ―彼女は並々ならぬ情熱で革命に参画し、卓越した政治論を残した。独裁に抗いながら個人の自由を求めつづけたスタール夫人の知的営みとその生涯を、著作の綿密な分析を通して跡づける「知性の評伝」。「近代ヨーロッパ」を問い直す、比類なき挑戦の書。
目次
第1章 生い立ち―ルイ十六世の大臣ネッケルの娘―一七六六~八九年(母の秘蔵っ子;啓蒙の世紀と女たちのサロン ほか)
第2章 革命とサロンのユートピア―一七八九~九五年(王権の失墜;スタール夫人のサロン(第一期) ほか)
第3章 政治の季節―一七九五~一八〇〇年(選択としての共和主義―『国内平和についての省察』(一七九五年執筆、死後出版一八二〇年)『情念論』(一七九六年)
総裁政府とスタール夫人のサロン(第二期) ほか)
第4章 文学と自由主義―一八〇〇~一〇年(革命の終結と独裁者ボナパルト;『文学論』(一八〇〇年)―「新旧論争」から「南と北の文明論」へ ほか)
第5章 反ナポレオンと諸国民のヨーロッパ―一八一〇~一七年(宗教と哲学とロマン主義―到達点としての「精神の昂揚」;亡命者としてヨーロッパを見る―『追放十年』(死後出版一八二〇年) ほか)
著者等紹介
工藤庸子[クドウヨウコ]
1944年浦和生まれ。1969年東京大学文学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科教授(地域文化研究)、放送大学教授をへて現在、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小谷野敦