出版社内容情報
21世紀の国際社会が掲げる共通の理念・政策課題として進化を続ける「人間の安全保障」の最前線を、人文と社会それぞれの知見にもとづき横断的・統合的に提示する。既存の枠組では解決できない新たな課題に正面から向き合った、東大駒場の大学院プログラム「人間の安全保障」創設20周年記念出版。
内容説明
国家の壁を乗り越える。今こそ求められる重要な理念の最前線を、人文と社会の知見にもとづき横断的に提示。東大駒場発の大学院プログラム創設20周年記念出版。
目次
序論 人間的な地球社会を目指して
1 今日の世界と日本の実践(脆弱な人々を保護する枠組み;アフリカの平和活動と人間の安全保障;「農業開発」を再考する;インドネシア警察改革への「お手伝い」;人の国際的移動と教育)
2 多彩な知との対話(平和論と人間の安全保障;海賊とは誰か;歴史の中の人間の安全保障;中・東欧諸国における多様な歴史記憶;語り手のいない物語)
3 豊かな人間像への接合(自然災害と被災者の尊厳;牧畜民から見る人間の安全保障;異なる社会をつなぐ;生き抜くためのつながりを可視化する;記憶、記録、文学)
結論 危機の時代における人間の安全保障の実践
付録 「人間の安全保障」研究案内