出版社内容情報
「ディアスポラ」――父祖の地(国)を離れて他所に移り住んだ集団――はグローバルな現代世界で注目の的となっている.中国系移民とともに世界で最も多数を占めるインド系,南アジア系移民の歴史と現状を,可能な限り包括的に示そうと試みる共同研究の意欲作.
内容説明
本書は、現代南アジアを研究対象として、最近の国際的な移民研究の動向に注意を払いつつ行ってきたインド系移民社会に関する共同研究の一成果であり、インド系、南アジア系移民の歴史と現状を包括的に示している。
目次
総論 国際的な移民の動向とインド系移民
第1部 大英帝国「臣民」としてのインド人移民(カリブ海地域における「東インド人」社会―特にトリニダードを中心に;マレーシアにおける南インド系移民の相互扶助組織―タミルナードゥ州セーラム県ナーマッカル郡相互扶助会の事例;シンガポールの「南アジア系」移民 ほか)
第2部 独立後のインド系移民(イギリスの南アジア系移民社会―多様性と変動;イギリスの「リトル・パンジャーブ」―サウソール;ブレントのインド系移民社会 ほか)
第3部 インド系移民コミュニティのネットワーク(インド系移民の国際的ネットワーク;マイノリティの中のマイノリティ―パールシー;パーティーダール(パテール)―グジャラートの農村から世界へ ほか)