内容説明
かわいがっていた弟分が“黒犬”やザハトを嵌めた何者かと繋がっていた。ザハトは裏切りに衝撃を受ける。同時に“黒犬”が国家転覆を狙っていること、“番人の魔女”の狙う相手がトカロアにいることを知った。呪いの成就―己の死まで猶予は数日。ザハトは復讐と解呪のために、ラウラは使命を果たすために、レルドノームは精霊石のために。三人はそれぞれの目的を持ち、始まりの地トカロアに向かう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
22
人は、人を赦せるのか。かつて奴隷として生まれた青年がぶち当たる難問でした。赦すという行為自体、そこに上下関係が生まれるような気がする。そうした時に、何の禍根もなく人は立ち上がれるのだろうか。そんなお伽話の中に、このタイトルは一石を投じているようでした。けれど、赦すという言葉を愛すること、や、話を聞く、という言葉に置き換えて考えると、この物語はそんなに難しいことを言っているわけでもないのだと思います。よく話を聞き、そのうえで自分で判断し、愛すること、それが人を赦すというザハトの生き方なのだと思います。2011/12/03
ダージリン
12
「人を赦す」という難しいテーマを3巻でまとめるには、ちょっと難しいと思います。 でも、実は好ましく思う主人公の言動より、レルドノームの存在で雄弁に語っていたのかなと思ってみたり(笑)。2012/05/27
すぅーた
9
うーん、そうなると思ってたけど、ラウラくっついたか。ザハトが赦したなら敵さんも生きてほしかったですね。レルードノームは最後までよかった!2012/02/06
火烏
5
う~ん。いい調子に終盤まできたなと思ってたんだけどなあ2011/06/26
ふぃー
4
「人を赦す」がテーマなのに敵キャラは全滅でしたね。。そこが残念。呪いが解ける理由も何だか呆気ないような。全3巻通して良作だとは思います。2012/01/11