出版社内容情報
政略によってヴェルマに嫁いだレガータの王女セシアラはある決意を胸に秘めていたのだが……。第4回C★NOVELS大賞受賞作品
内容説明
「汝はレガータ国王バリアーリの第五王女をヴェルマの王妃として、迎え入れることに異議はないか」この一言がセシアラの運命を変えた。少年王の手が、王女の顔を隠している面紗をゆっくりとめくる。その瞬間、テオドリアスは息をのんだ。目の前に緑の宝玉が二つ煌めいている。レガータの王女はきわめて珍しい翡翠の瞳をもっていた。王女がわずかに腰を折ると、テオドリアスは王女の頭頂部に口づけた。神殿で巫女姫として一生を終えるはずだったセシアラは同盟の証として北方の新興国に嫁がされた。緑の瞳と人には言えない能力をもつ少女は、悲壮な決意を秘めてヴェルマに赴く。そこで待っていたのは奔放に生きる少年王。少女はこの日、運命に巡りあった―。第4回C・NOVELS大賞受賞作。
著者等紹介
夏目翠[ナツメスイ]
滋賀県在住。『王妃微笑』で第4回C・NOVELS大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すぅーた
8
王道ファンタジー。最後に一気にドンチャンして解決させんのはもったいない気が。政略結婚した二人が徐々に近づいていくのがメインだったから、仕方ないのかな。2011/08/20
なつき
6
情緒の育ってないお姫さまと愛され無邪気な王様が政略結婚してギクシャク、というのはありがちな設定だけど、二番煎じな感じはない。ヒロインの心情が描写されているのですんなり入り込める。後半の動乱とファンタジーな設定は少々荒い気はするが、1冊でまとまっているのが好印象。2010/03/01
まりもん
5
最初の方は本当にちょっと期待通りな雰囲気だったのだが、後半はページ数が足りなかったのか(?)ちょっと詰め込み過ぎる感じがして、展開に無理というかあやふやな感じで話が進んでいくので残念だった。 セラとテオの関係が近づいていくまでの流れはとても丁寧に書かれていたしまぁ、政略結婚が普通の恋愛感情を抱くまでの流れの話に魔物の陰謀が混じっている物語でした。2012/03/25
AsK
5
古本屋さんでこちらも安かったので購入(同時購入はレインツリーの国)。設定は気になっていたのですが、全体的にバランスが悪かったかなと。前半は淡々と進みあまり展開はなく、後半に至っては急展開でした。封印と恋愛のどちらかに絞った方がよかったのでは。個人的には封印の設定を読みたかったのですが、作者さんは恋愛を重視された模様。それならそれで政略結婚を阻む様々な展開があってもよかったのですが、主人公たちの心の変化への影響をファンタジーに逃げたような…。ファンタジーならもう少し設定を生かして欲しかったですね…。 2011/12/13
とり
5
デビュー作だそうですが、なかなか読みやすかったー。王道なストーリー展開だったけど、王妃様可愛かった!最初と最後でテオが別人っぽくなっちゃったように感じたのが残念。もっとゆっくり時間をかけて二人の関係も外国との関係も展開してほしかったです。2011/03/22