内容説明
『推理世界』の編集者・岡部良介が担当する“覆面作家”は執事のいる豪邸に住むお嬢様。天国的な美貌と可憐な性格、そして希にみる明晰な頭脳の持ち主だが、家を一歩出ると、人格が変わってしまうのだった!?殺人現場から消えたクリスマス・プレゼント。あっけなく解決したかにみえた誘拐事件。万引きが急増するCD売場―二人が出会う三色の謎。
著者等紹介
北村薫[キタムラカオル]
1947年、埼玉県生まれ。早稲田大学文学部卒。89年『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で第四十四回日本推理作家協会賞を受賞
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感想・レビュー
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Natsuki
46
北村薫さん初読みです☆探偵役のお嬢様とくればその助手は執事・・・ではなく、出版社の編集者(^w^)しかもお嬢様ときたら、お家の中では借りてきた猫なのに、門の外へ出た途端にサーベルタイガー(なんじゃそりゃ・・・笑)のごとく野性味溢れる荒々しい人格に豹変するΨ( ̄∇ ̄)Ψ「まさに人間とはミステリである」byリョースケas助手。軽妙なトークの応酬が小気味良く、言葉の妙が生きていて楽しく読めました♪キャラがそれぞれ立っいて、都合の良すぎる漫画的展開もアリかなと思わせちゃうくらい。ほっこりミステリー(*^^*)2014/08/03
さら
42
面白かったです。千秋嬢の“外弁慶”な性格や、編集者の良介が刑事である優介と双子であること等、設定が面白く、良介と優介の会話に笑ってしまいました。『覆面作家のクリスマス』は殺人事件ですが、他の2作は身近な事件・謎で北村さんの得意とするところなのかなぁと思いました。2017/02/14
蕭白
7
何度読んでも微笑ましく、癒されます。2018/01/30
とり
6
深窓の令嬢(兼新人作家の『覆面作家』笑)の千秋さんが、担当編集者の岡部良介とともに不思議な事件の謎を解く!面白かったです、イラストも◎。千秋さんは話を聞いただけで推理できちゃうから、ある意味安楽椅子探偵みたいなものなのかな~?見どころはなんと言っても千秋さんの《外弁慶》ぶりでしょうか。言葉づかいも荒くなり、威勢よくタンカをきって、さらには喧嘩も強くて…かっこいいです!そんなこんなで良介さんとはいいコンビ、続編も読みたいと思います。千秋さんと良介さんの関係も変わっていくのでしょうか…期待。2013/04/25
なつ
5
今まで読んだ北村薫さんのシリーズものの中で一番読みやすい。テンポがよくてサクサク読める。家の中では借りてきた猫のように大人しく、外に出たらサーベルタイガーのように活動的な千秋さん。外千秋さんのからりとして、気持ちのいい啖呵好きです。リョースケと千秋さんの今後が気になりますね。それから、自信たっぷりで素敵な雪絵さんも好きです。かっこいいお姉さんみたいです。2016/06/28