内容説明
黄飛鴻。中国広東地方仏山で薬局兼武館「宝芝林」を開く、医者にして拳法家である。６歳より神童と謳われ「十字拳」「無影脚」という必殺技を身につけ、弟子たちの育成にも余念がない。その飛鴻が１９０１年６月、明治維新から三十余年を経た日本の土を踏んだ。消息を絶った婚約者・十三姨を探すためである。と同時に、革命の拠点を作るために日本に滞在している孫文の身を護るためでもあった。孫文の命を狙う清朝からの刺客・五殺手との死闘、さらには甲賀忍者の末裔、巨漢横綱、凄腕剣士たちの挑戦を受ける。果たして黄飛鴻は、これらの強敵を撃破できるのか？そして十三姨の行方は？新鋭が放つ大活劇巨編、開幕。
著者等紹介
東城太郎［アズマジョウタロウ］
１９５９年東京生まれ。幼時より中国文学に魅かれながらも大学は法律を専攻。大学を卒業後、会社勤めをする傍ら、独学にて中国文学、歴史、香港映画などを研究。著書は今のところなし。別ペンネームで、中国志怪小説に材を取った短篇を数本、雑誌に発表した以外、本格的な小説は、『拳侠黄飛鴻』が初挑戦。中国伝奇小説から歴史小説、伝説の類いまで、その興味は幅広い
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