内容説明
倭寇の猖獗に悩む東アジア世界を背景に公武統一権力を目指す「日本国王」義満。日本の歴史の向うに世界が見える、新しい発見の愉しみ。
目次
序章 倭寇と中華回復
第1章 王権の争奪
第2章 「万世一系」の危機
間章 観阿弥と世阿弥
第3章 自立する地域
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
2
室町幕府三代将軍足利義満を中心にした、約30年間について。幕府はようやく九州や吉野の南朝残党を制圧し、国内統一を図るが、大陸の明朝からは正統政権とは見做されず、それが義満の「日本国王」への執着となった、という見立て。それと並行し、南北朝統一後は有力守護大名を次々討伐。鎌倉幕府の御家人粛正がより大規模な軍事衝突として展開しているような構造で、室町幕府も体制としては盤石ではなかったらしい。作中、対明関係の第一章と守護粛正の第二章の時系列が多少前後している。尚、四代将軍義持の治世二十年は僅か10ページほどで終了2023/08/23
ブルーローズ
0
このあたりの流れをつかむのに非常に役にたったが、何よりも巻末の資料がよかった。2010/08/20
わせりん
0
足利義満の集権体勢と地域の自立。義満の強さと琉球王国の影響の大きさを知る。2021/01/03




