出版社内容情報
「あんたには奇妙な味があるよ。」――江戸川乱歩
敗戦直後、「桜島」を始めとする兵隊小説で戦後派を代表する作家となった梅崎春生は、幼少期から探偵小説に耽溺し、実作も手がけた。
複数のアンソロジーに採用された、梅崎ミステリを代表するユーモアタッチの表題作。
元特攻兵の主題をハードボイルド的手法で描く「小さな町にて」。
戦後文学史上の奇書『柾它希(まさたけ)家の人々』の著者・根本茂男にまつわる実録「不思議な男」。
ほか、全集未収録作品を多数含む、さまざまな技巧を凝らしたミステリ短篇を初めて一冊にセレクトした文庫オリジナル。
〈解説〉池上冬樹
【目次】
Ⅰ
失われた男
小さな町にて
鏡
犯人
カタツムリ
師匠
Ⅱ
春日尾行
十一郎会事件
尾行者
不思議な男
留守番綺談
Ⅲ
鏡――「破片」より
侵入者
百円紙幣
(コラムより)
恐ろしさ身の毛もよだち……
推理小説
『樽』――推理小説ベスト・ワン
好きな推理小説
内容説明
敗戦直後、「桜島」を始めとする兵隊小説で戦後派を代表する作家となった梅崎春生は、幼少期から探偵小説に耽溺し、実作も手がけた。ユーモアタッチの表題作、元特攻兵の姿をハードボイルド的手法で描く「小さな町にて」ほか、実録、奇妙な味など、さまざまな技巧を凝らした梅崎ミステリ十三篇を初めて集成する文庫オリジナル。
著者等紹介
梅崎春生[ウメザキハルオ]
1915(大正4)年福岡市生まれ。小説家。東京帝国大学国文科卒業前年の39(昭和14)年に「風宴」を発表。大学の講義にはほとんど出席せず、卒業論文は十日ほどで一気に書き上げる。42年陸軍に召集されて対馬重砲隊に赴くが病気のため即日帰郷。44年には海軍に召集される。復員の直後に書き上げた『桜島』のほか『日の果て』など、戦争体験をもとに人間心理を追求し戦後派作家の代表的存在となる。『ボロ家の春秋』で直木賞、『砂時計』で新潮社文学賞、『狂い凧』で芸術選奨文部大臣賞、『幻下』で毎日出版文化賞。65(昭和40)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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