出版社内容情報
明治維新後、近代国家として世界にデビューした日本は、多くの問題を抱えていた。大久保利通、伊藤博文、山縣有朋をはじめ、薩長藩閥政治の巨大な壁にも怯まず、テロに遭い片足を失っても、邁進する大隈重信。国会開設、政党政治移行、内閣総理大臣就任、早稲田大学創立――。幕末から大正へと駆け抜けた、その熱き生涯を描く。〈解説〉末國善己
内容説明
明治維新後、近代国家として世界にデビューした日本は、多くの問題を抱えていた。大久保利通、伊藤博文、山縣有朋をはじめ、薩長藩閥政治の巨大な壁にも怯まず、テロに遭い片足を失っても、邁進する大隈重信。国会開設、政党政治移行、内閣総理大臣就任、早稲田大学創立―。幕末から大正へと駆け抜けた、その熱き生涯を描く。
著者等紹介
伊東潤[イトウジュン]
1960年、横浜市生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。外資系企業に勤務後、経営コンサルタントを経て2007年、『武田家滅亡』でデビュー。『国を蹴った男』で第三十四回吉川英治文学新人賞を、『巨鯨の海』で第四回山田風太郎賞を受賞。そのほか文学賞多数受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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majimakira
13
下巻は政治家であり実務家、教育者である大隈の明治〜大正期の奮闘とその生涯を追う。立憲国家、政党内閣による議会政治、戦わないための軍備、学問や学ぶ者の独立など、自らが信じる近代国家としての姿を終始一貫してぶらさず、多くの政敵たちにも果敢に挑んだり、逆に懐に飛び込んで根回しをしながら成果を得ようとする力強さは圧巻。独断専行が短所、弱点ともいわれ敵も多いが、新たな国家と国民、更には清国という巨大な隣国をも、いかに自ら考える独立した姿に育て上げるか、そうした信念が貫かれているように見え、学ぶところが多かった。2025/02/16
R・N
3
わがまち佐賀の偉人 大隈重信のお話。明治維新で活躍した人。薩摩や長州の人たちが活躍するなか佐賀からも明治維新に貢献する。日本が大きく変化していく時代に法律など、たくさんのことを決めていく力強さはすごいと思った。出会っている人たちは坂本龍馬や岩崎弥太郎などすごい人たちが多い。他の同じ時代の人たちの話も読んでみたい。特に江藤新平の話を読んでみたい。2025/01/26
ちゃんどら
2
大隈重信の物語後半戦。伊東潤先生の得意とされている?技法というか展開というか登場人物の死の前に主人公と語らうシーンというのが用いられるのですが、本作下巻ではキーパーソンの死が次々訪れます。歴史上の人物なのでわかっちゃいるのですが『ああこの人も遂に…』と思わされる大隈との最期の語り部のシーンが満載です。男を男を描く、魅せるのが本当に上手だと思います。2025/01/11
harmony1116
2
バランスのとれた政治家でしたね2025/01/02
悠
1
長きにわたる大隈の人生を年代順に辿っていけばしょうがないことなのだが政界・教育界で多大な功績を残しているのだけれど小説としては盛り上がりに欠けるかなあ。 幕末に比べて明治の歴史小説が少ないのもやっぱり面白くするのが難しいからなんでしょうね。 それでも最晩年まで活躍した大隈重信という人物のことが色々知れて楽しかった。2025/03/11
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