出版社内容情報
天保九年。佐賀城下にひとりの男子が誕生した。幼名を八太郎、後の大隈重信である。藩主鍋島直正に、その才能を見いだされ、同じく熱い志を持つ仲間たちと、激動の幕末へ乗り出した重信。西郷隆盛や坂本龍馬をはじめ、錚々たる志士たちと巡り会い、佐賀、そして日本の未来のために奔走する! 近代国家日本の礎を築いた偉人の生涯を描く歴史巨篇。
内容説明
天保九年。佐賀城下にひとりの男子が誕生した。幼名を八太郎、後の大隈重信である。藩主鍋島直正に、その才能を見いだされ、同じく熱い志を持つ仲間たちと、激動の幕末へ乗り出した重信。西郷隆盛や坂本龍馬をはじめ、錚々たる志士たちと巡り会い、佐賀、そして日本の未来のために奔走する!近代国家日本の礎を築いた偉人の生涯を描く歴史巨篇。
著者等紹介
伊東潤[イトウジュン]
1960年、横浜市生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。外資系企業に勤務後、経営コンサルタントを経て2007年、『武田家滅亡』でデビュー。『国を蹴った男』で第三十四回吉川英治文学新人賞を、『巨鯨の海』で第四回山田風太郎賞を受賞。そのほか文学賞多数受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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majimakira
10
肥前佐賀藩の幕末維新。大隈八太郎(後の重信)を中心に、江藤新平、副島種臣(枝吉二郎)、大木民平(後の喬任)、精煉方、蒸気機関などで類稀な技術力を表す佐野栄寿(後の常民)など、「葉隠」の武士道と開明的思想を併せ持つ雄藩で沸る若き血が、大きな時代の変化に飲まれながら、新たな国家の実現に向けて躍動する。長崎を護る藩の先端に立ち、蘭学、英語と次々に俊敏に習得しながら外交で価値を出す手腕を磨いたり、時流に乗り遅れぬようにと束の間の脱藩志士経験をしたりと、大隈の熱い行動力が清々しく、そして感心してしまう。2025/02/11
グランくん
3
明治の元勲、大隈重信の生涯を描いた物。 幕末の騒乱で、公武合体から大政奉還を藩主鍋島閑叟へ具申するも、佐賀藩としては維新に出遅れる。しかし、その軍事力により藩は薩長土肥と雄藩に名を連ねる。 大隈自身は、その語学力や国際知識で新政府で重用されていく。 その後、請われて再び入閣し、外務の不平等条約改正に取り組むも、またもや急進し辞任。紆余虚説あった後、首相となる。その後も、常に軍拡に反対し、教育と経済で日本を世界に互していかせようとした、大隈の姿が見事に描かれております。2023/03/09
ちゃんどら
3
上巻では江戸時代末期から明治初期までの大隈重信を描く。伊東潤先生の作品は色々読んできましたが本作は他作品に比べてエンタメ色というかそういうのは薄く、どちらかと言うと歴史書の様な趣。それでも熱い男達の描写は今作でも健在。2025/01/06