出版社内容情報
尾張の織田弾正忠家の当主信秀は、小嶋日向守信房の娘・雪を見初め継室とするが、雪は出産直後に儚くもこの世を去るのだった。母の命と引き換えに生を受けた子は吉法師と名付けられる。吉法師は負けん気の強い少年へと成長し那古野城の城主となるが、たびたび城を抜け出しては城下の子供たちを家来にして遊び回っていた。そして、短袴に小袖を羽織り、茶筅髷を赤い紐で結い上げ、腰に巻いた荒縄に瓢箪や袋をぶら下げるなど、奇抜な装いや振る舞いから「大うつけ」と呼ばれるようになる。だが、吉法師の師となる沢彦宗恩や津島の大橋重信など、蛮行の陰に見え隠れする才に気づく人物も。信長の旧臣太田牛一が著した『信長公記』に基づきながら、大胆な発想で信長が本能寺に散るまでを描く大河小説の幕開け! 大人気シリーズ『剣神』の岩室忍が一番書きたかった織田信長の生涯。全八巻、隔月発売予定。
内容説明
尾張の織田弾正忠家の当主信秀は、小嶋信房の娘・雪を見初め継室とするが、雪は出産直後に儚くもこの世を去るのだった。母の命と引き換えに生を享けた子は吉法師と名付けられ、奇抜な装いや振る舞いから大うつけと呼ばれるようになる。だが、蛮行の陰に見え隠れする才に気づく者も。織田信長の生涯を描くシリーズ開幕!
著者等紹介
岩室忍[イワムロシノブ]
『信長の軍師』(二〇一七年)で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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saga
47
『桶狭間で死ぬ義元』を読んだので、今度は信長サイドから桶狭間を知ろうと思った。本作は信長出生以前から書き起こされ、吉法師と呼ばれた幼少期、そして元服して信長となり初陣を経験し、美濃の蝮の娘を娶るまでを一気に描く。戦国武将の名前をいちいち名字+仮名+諱で表記するのは著者のこだわりのようだが、敵味方のややこしい登場人物の関係性が余計にややこしくなる。それでも信長の大うつけ振りに隠された、大将の片鱗を見せる言動に惹かれて読んでしまう。2025/04/22
onasu
14
タイトルにある通り、やがては戦国の王道が描かれるのだろうが、初巻は信長の誕生から、元服、鉄砲の入手、濃姫の輿入れまで。 前半は吉法師の頃で父の信秀が主人公だが、成長に伴い段々とそれが信長に移っていき、美濃への遠征の大敗北からは信長が主人公に。 ここまで幼少期に多くを割いたものは初めてで、それも知識になったが、それにもましては隣国の状況で、美濃では蝮の国盗りが進捗し、三河では家康の祖父、父が非業の死を遂げている。そうした一連のことを手馴れた筆致で読めたのが幸いで、続編も見つけた折に。2024/10/25
coldsurgeon
6
織田信長の父・信秀の時代から描く信長一代記。作者の信長への強い愛が感じられる物語だ。16世紀前半の終わりの動乱が続く中、新興勢力である信秀が少しづつ力を蓄え、次世代へ信長の代へとつないでいく。早くに母を亡くし寂しさを籠らせずに、外の世界へ目を開き、龍となろうと成長する。まずは、帰蝶との結婚までの話であった。2024/10/31
Psychopath
1
☆☆☆2025/02/02
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