出版社内容情報
日本人はなぜ森に惹かれるのか――?
自然災害や空襲にも耐え、人々を守ってきた鎮守の森は、どのような植物で構成されているのか。なぜ数百年も人の手を借りず生き延びてきたのか。
国内外でその土地ごとの自然環境に応じて成長する「潜在自然植生」を調査し、植樹法を指導して森林の再生を担ってきた植物学の世界的権威が、日本の「ふるさとの木によるふるさとの森」の重要性について解説する。
曹洞宗の板橋興宗師との対談に、哲学者・梅原猛氏との30年越しの対談2篇を増補し、日本のふるさとの森の姿や日本人の精神性について思索を深める。
【解説】中村桂子
内容説明
自然災害にも耐え、人々を守ってきた「鎮守の森」は、どのような植物で構成されているのか。なぜ数百年も人の手を借りず生き延びてきたのか。土地特有の「潜在自然植生」を調査し、世界各地で森林再生を指導した生態学の第一人者が、本来の森の重要性を解説する。曹洞宗の板橋興宗との対談に哲学者・梅原猛との対談二篇を増補。
目次
第1部 鎮守の森というキーワード(大震災も耐え抜いた森;死んだ材料による規格品づくりの功罪;チュクセン教授との出会い ほか)
第2部 対談 日本人と千年の森 板橋興宗・宮脇昭(鎮守の森に不可欠な「ふるさとの木」;日本人はなぜ森に惹かれるのか;外来のものを寄せつけないシステム;最高条件と最適条件;エコロジーと宗教;千年の森から日本を再生する)
第3部 対談 自然と調和する哲学を求めて 梅原猛・宮脇昭(近代の終焉と意識の変革;森づくりは新しい文明築く公共事業)
資料編(全国「鎮守の森」30選;最後の本格的鎮守の森、明治神宮)
著者等紹介
宮脇昭[ミヤワキアキラ]
1928年、岡山県生まれ。広島文理科大学生物学科卒業後、ドイツ国立植生図研究所研究員。横浜国立大学教授、同大学大学院環境科学研究センター所長、国際生態学会長を歴任。公益財団法人・地球環境戦略研究機関国際生態学センター終身名誉センター長。日本を含む世界各地で潜在自然植生理論に基づく防災・環境保全林などの植樹を進めた。91年朝日賞受賞。92年紫綬褒章、2000年瑞宝章を受章。06年ブループラネット賞を受賞。21年7月、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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