出版社内容情報
◆鉄道×文学。文学に現れた「鉄道風景」を読み解く。
漱石、啄木、芥川、賢治、荷風、百閒、そして、宮脇俊三、藤沢周平……。明治の鉄道開設以来今日まで、鉄道と文学は深く結びついてきた。風景描写、心理描写、舞台装置、トリックなど、さまざまな作品を豊かに彩り、多くの名作を生み出した(川端康成『雪国』、松本清張『点と線』など)。
本書では、鉄道が文学に及ぼしたただならぬ影響を、小説・随筆・詩歌・日記とバラエティに富む名作を通して読み解いてゆく。編者の関川夏央氏が、作品ごとに、解説を付し、全体を通して、「日本の近代」を形作った装置としての鉄道、その文学への影響・表れを浮き彫りにする。
(目次より)
夏目漱石「三四郎(抄)」
石川啄木「一握の砂」より
志賀直哉「網走まで」
森田草平「煤煙(抄)」
芥川龍之介「舞踏会」
宮沢賢治「春と修羅」より
萩原朔太郎「旅上」ほか
横光利一「旅愁(抄)」
中野重治「機関車」ほか
山田風太郎「応召記(抄)」
永井荷風「断腸亭日乗 昭和二十年八月」より
上林曉「鄙の長路」
内田百閒「区間阿房列車(抄)」
藤沢周平「陸羽東線」
吉村昭「電車、列車のこと」
荒川洋治「鉄の幸福」
内容説明
明治の鉄道開設以来今日まで、鉄道と文学は深く結びついてきた。風景描写、心理描写、舞台装置、トリックなど、作品を豊かに彩り、多くの名作を生み出した。本書では、小説・随筆・詩歌・日記と多彩な作品を取り上げ、それぞれに解説を付し、「日本の近代」を形作った装置としての鉄道と、その文学への影響を読み解く。
目次
三四郎(抄)(夏目漱石)
「一握の砂」より(石川啄木)
網走まで(志賀直哉)
煤煙(抄)(森田草平)
舞踏会(芥川龍之介)
「オホーツク挽歌」ほかより(宮沢賢治)
「旅上」ほか(萩原朔太郎)
「機関車」ほか(中野重治)
旅愁(抄)(横光利一)
応召記(抄)(山田風太郎)
「断腸亭日乗 昭和二十年八月」より(永井荷風)
鄙の長路(上林曉)
区間阿房列車(抄)(内田百〓)
循環急行と只見線全通の日(宮脇俊三)
電車、列車のこと(吉村昭)
陸羽東線(藤沢周平)
鉄の幸福(荒川洋治)
著者等紹介
関川夏央[セキカワナツオ]
1949年新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。『海峡を越えたホームラン』で第七回講談社ノンフィクション賞を、『「坊っちゃん」の時代』(谷口ジローとの共著)で第二回手塚治虫文化賞を、『昭和が明るかった頃』で第一九回講談社エッセイ賞を、2001年「明治以降の日本人と、彼らが生きた時代を捉えた幅広い表現活動」により、第四回司馬遼太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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