出版社内容情報
儂は九州をひとつの国にする
――読み継がれる北方歴史文学の原点
叡山を出て六年余、一三四二年のその日、後醍醐天皇の皇子にして十四歳の征西将軍・懐良は、ついに九州の地を踏む。
それは九州全土を南朝の旗の下に統べるという途轍もない戦いの始まりであった。
薩南で島津と対峙していた時、菊池武光という若者が訪ねてきたことから、
懐良の運命は加速する……。
内容説明
予感にふるえ続けた月日であった―叡山を出て六年、一三四二年のその日、後醍醐帝の皇子にして十四歳の征西将軍・懐良はついに九州の地を踏む。それは九州全土を南朝の旗の下に統べるという果てなき戦いの始まりであった。薩南で島津と対峙する懐良を、菊池武光という若者が訪ねてきたことから運命は加速し…北方太平記の華やかなる幕開け!
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年、佐賀県唐津市に生まれる。73年、中央大学法学部を卒業。81年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、83年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。89年『武王の門』で歴史小説にも進出、91年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、2004年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。13年に紫綬褒章受章、16年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。20年、旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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イコ
3
ややこしい時代の九州の話、上巻は筑後川の戦いまで。皇族の大塔宮護良親王が破格の人物と思いきや、懐良親王もなかなかの人物で、後醍醐天皇の滾る血を受け継いでおり有能、菊池武光と共に名武将だったのが知れた。この時代の他の本も読んでいるが、日本人が一番激しかった時代な気がする。2024/09/28
nonbiri nonta
1
敗勢の色濃い南朝で最後に輝きをみせた九州の懐良親王。肥後の菊池武光の力を借り足利幕府の九州探題や太宰府の少弐氏を妥当するまでの上巻。 勝利をおさめた親王の目は京への進撃ではなく海を越えて半島、大陸との交流に向けられているかのようだが、果たして夢はかなうのか。 下巻では幕府の新たな探題今川了俊登場か。2024/05/08
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