出版社内容情報
黄金の一九六〇年代から不確実性の時代を経て、顔の見える大衆社会へ。八〇年代初めに消費文化を美学的見地からとらえた画期的な日本社会論。この吉野作造賞受賞作に、系譜を遡り再考した「日本文化の世界性」「あらためて個人主義とは何か」の二篇を増補する
〈解説〉福嶋亮大
内容説明
黄金の一九六〇年代から不確実性の時代を経て、顔の見える大衆社会へ。八〇年代初めに消費文化を美学的見地からとらえた画期的な日本社会論。この吉野作造賞受賞作に、系譜を辿り再考した「日本文化の世界性」「あらためて個人主義とは何か」の二篇を増補する。
目次
第1章 おんりい・イエスタデイ’70s―ある同時代史の試み
第2章 「顔の見える大衆社会」の予兆
第3章 消費社会の「自我」形成
著者等紹介
山崎正和[ヤマザキマサカズ]
1934年、京都府に生まれる。京都大学大学院美学美術史学専攻博士課程修了。関西大学教授、大阪大学教授、東亜大学学長などを歴任。劇作家・評論家。2018年、文化勲章受章。20年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAGISAN
1
1984年版に加え1988年発表論文を増補。時代背景を反映しているが、今読んでも興味深い。副題は「消費社会の美学」ということを失念していた。筆者は『世阿弥』の執筆者であり、日本人を、室町時代に花開いた美学(=感性)をもっているという。なお、消費は今の言葉で言えば「コトの消費」社会を指しているのではないか。中世の「連」(→サロン)のように、サロンの礼儀や約束事に従い、法ではなく信や礼を重んじ、他人の自我を犯したりレッテルを貼るのを避け、克己的な自己の確立(=個性化→個人主義)を図る社会の到来を期待している。2024/02/09
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