出版社内容情報
昔のことは覚えていない。未来のことも知らない。今は、たしかにここにある――墜落によって負傷した「僕」は、病院を抜け出して「彼女」のところへ向かう。平穏な暮らしを夢見る「彼女」と空に戻る日は来ないと予感する「僕」は地上を逃げる。翼を失った永遠の子供・キルドレの物語。 〈解説〉押井守
巻末著者インタビュー〈聞き手〉清涼院流水
内容説明
昔のことは覚えていない。未来のことも知らない。今は、たしかにここにある―墜落によって負傷した「僕」は、病院を抜け出して「彼女」のところへ向かう。平穏な暮らしを夢見る「彼女」と空に戻る日は来ないと予感する「僕」は地上を逃げる。翼を失った永遠の子供・キルドレの物語。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
作家、工学博士。1957年、愛知県生まれ。1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第一回メフィスト賞を受賞しデビュー。以後、続々と作品を発表し、人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あい
10
このシリーズは全て主人公の視点で語られるので、主人公が実際に見た景色や発した言葉が書かれており、周りの状況は語られない。なので主人公が誰なのか明確に書かれていない中で読み進めるには少し不安があった。まぁ、多分こんな感じでいろいろ経由しているのかな?と想像して読み終えた。人は見たいものしか見ない、人は自分の望むものを信じたがるという言葉を思い出しました。2023/04/13
duzzmundo
8
時系列としてはスカイクロラシリーズの4作目。おもしろかった。相変わらず作品のトーンがいいですね。潔いというか、儚いというか。 主人公の《僕》を誰を想定して読むかで、内容がけっこう変わってくるかも。謎はまだ深まるばかりですが、次でけっこうわかるという噂なので次巻に期待。絶対に装丁は通常版の方がよい。漫画っぽい絵だと作品が安くみえる感あり。もったいない。2023/03/22
キュー
2
結局この一人称の僕とは誰だったのかがはっきりと明かされないので常に頭の中が???という感じになった。一人称な上に幻覚も見るって事で実は実際に起こったと思ってた事ももしかしたら幻覚な所もあったのかも?とか考えたら訳分からなくなってきた。そしてこれってちゃんとスカイ・クロラに繋がってるのかも分からないんだけど。とりあえずもう一度スカイ・クロラを読んだ方がいいのかな。とはいえ幸せとか自由とかについて考えてみたりもしたくなった。2023/03/06
shonborism
2
全作まで以上に難解。「僕」を誰として読み進めるかで見え方が変わってくる。最後の章を読んで、今まで別の人物を主人公と思い込んでいたことに気づく。この後にもう一度『スカイ・クロラ』を読まねばならぬ。2023/01/29
ほのみ
1
これは誰?のままラストへ。そして混乱。「スカイ・クロラ」の解釈が大きく変わってくる。再読しなければ…2023/09/24