出版社内容情報
給料は安いし、貯金も少ない。ムダなお金は、1円だって払えません! 誰しも余裕のない時代だからこそ、何にいくら使うかで人生はきっと変わるはず。ゲーム課金はいくらまで? 百万円の宝くじが当たったら夫に言う? どうすれば働かずに生きていける? 7名の人気作家が「お金」にまつわる悲喜こもごもを描く、短篇小説アンソロジー。
内容説明
給料は安いし、貯金も少ない。ムダなお金は一円だって払えません!誰しも余裕のない時代だからこそ、何にいくら使うかで人生はきっと変わるはず。ゲーム課金はいくらまで?百万円の宝くじが当たったら夫に言う?どうすれば働かずに生きていける?七名の人気作家が「お金」にまつわる悲喜こもごもを描く、書き下ろし短篇アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
139
お金の使い方いろいろ・・そうだよねー子育てが終わり、家のローンも完済の我が家。だが夫の年金はまだ先。私の年金だけでは暮らせない(泣)だが、この齢になると多少は思い通りに使えるお金はある(もちろん当方比)それでもこの先の老いていく私たち夫婦を想像すると「宝くじ当たらないかなぁ」と思ってしまう私なのだ(笑)アミの会7編。「有意義な無駄」に引っかかってしまった・・(汗)好みはラストの松村さんだった。2024/08/17
ノンケ女医長
133
作品題名や帯には、これでもかというほど「お金」が披露されている。短編集そのものには、金銭について選り抜いた印象はあまり強くない。「二千万円の差額」は、当科的な疾患で、専門医の立場から読むと腑に落ちない描写が何点かあった。症状が改善していく経過や、当事者同士の遭遇も唐突で、違和感もある。「わらしべ長者のつくりかた」に描かれる、じいちゃんの言葉が本当に素敵で、じんわりと温かな気持ちに。仕事への向き合い方を、あんなに丹念に、分かりやすく教えてくれる人と話せる機会があるのなら、人生は好転すると思った。2023/02/20
ひさか
124
2022年12月中公文庫刊。新津きよみ百万円分の無駄 、原田ひ香一生遊んで暮らせる方法 、大崎梢12万円わんこ、永嶋恵美廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?、福田和代わらしべ長者のつくりかた、図子慧塾に行かない子どものための五つのクリンプス、松村比呂美二千万円の差額 、の7つのお金にまつわる書き下ろしアンソロジー。テーマがお金だからか、辛辣な話が多く、後味が悪い。その中にあって福田さんのわらしべ長者のつくりかたが唯一の前向きな話だが、対比の部分に無理やり感があり、話としては嘘っぽい味がした。2023/03/19
読書のーと
114
お金にまつわるアンソロジー短編集で、7編の物語を収録。 どの物語も楽しく読了💕 特に「一生遊んで暮らせる方法」「12万円のわんこ」「廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?」「わらしべ長者のつくりかた」が好き❣️ お金に対する考え方は人により様々だが、その使い道には、それぞれの価値観や心理、その時の精神状態まで反映されるのが面白い✨ 他の人には無駄に思えても、自分にとって有意義なら、それはきっと正しいお金の使い方なんだと思う🌟 でも目先のお金に捉われて、お金で買えない本当に大切なものを見失ってしまうのは怖い。2023/11/26
モルク
111
7人の作家さんによるお金に纏わるアンソロジー。宝くじで100万円が当たった主婦、夫には告げず自分のためだけに贅沢しようとする新津きよみさんの「百万円の無駄」が面白い。さて自分ならどうしよう。今さらブランド品を買ってもなあ、それだけが浮いてしまいそう。やっぱり美味しいものかな…と想像するのが楽しかった。あぁ、でもきっとちびちび出している間にいつの間にか無くなっているそんな自分の姿が目に浮かぶ。図子慧さんの「塾に行かない子供のための五つのクリンブス」にも共感した。いつもながらアミの会は楽しい。2024/11/05