出版社内容情報
上司のクサナギ大尉やトキノと戦闘機に乗り、空を駆けるクリタ・ジンロウ。地上ではすべてが粘土みたいに溜まって腐っていくように思えてうんざりしている。だが、クサナギの幼馴染みの科学者や、彼女を追う新聞記者と出逢ったことから――永遠を生きる子供たちの物語、急展開!〈解説〉荻原規子
巻末著者インタビュー〈聞き手〉清涼院流水
内容説明
上司のクサナギ大尉やトキノと戦闘機に乗り、空を駆けるクリタ・ジンロウ。地上ではすべてが粘土みたいに溜まって腐っていくように思えてうんざりしている。だが、クサナギの幼馴染みの科学者や、彼女を追う新聞記者と出逢ったことから―永遠を生きる子供たちの物語、急展開!
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
作家、工学博士。1957年、愛知県生まれ。1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第一回メフィスト賞を受賞しデビュー。以後、続々と作品を発表し、人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あい
8
このシリーズは特に抽象度が高いので、へ?と思うことがよくありますが、巻末の森先生の解説を読むと、へ?が、ほ、ほぅ…?ぐらいになります。でもこのよくわからない感じが残ってるのがいいのです。このタイトルは「生命へのフラッタ」という意味で、ある条件になると共振によって、その振動が増大、発散して、取り返しのつかないことになるイメージでつけたそうです。ほ、ほぅ…言われてみれば…となりました。タイトルの意図が示されて、物語の中で繋がりが浮かび上がり、さらに面白さが増しました。2023/04/09
yuki
5
クリタ目線だが主役はクサナギ。徐々にキルドレの謎が明らかになっていく。最終長編である次巻の後には、第1巻が読みたくなるはず。終わりから始まっても、読み手にとって破綻していない構造を構築するのは著者の真骨頂。静かだが、シリーズの転換点となる重要な巻であった。2023/01/22
ツムギ
3
☆4 過去3作に比べて、キルドレという存在に焦点があたっていた気がする。シリーズ通して抽象的な話だが、今作は愛情とはなにかというのが主題であり、キルドレ目線の愛情を考えさせられる。2024/02/03
マオ
2
シリーズの中の今までが物語を展開させる「起承」なのであれば、この作品は「転」の要素を含んでいると感じた。「クサナギスイト」や「キルドレ」について明らかになった部分も多く思われる。2024/06/14
キュー
2
シリーズ4作目。シリーズ物で一人称でこう目線キャラが頻繁に移り変わるのはあまり読んだ事が無いので新鮮といえば新鮮。連作短編集とかではよくあるけど。キルドレは皆んな性格が淡白っぽいと思わせて複雑な精神してるので似てる様で全然違うんだなぁと。キルドレやクサナギにも色々秘密がありそうで次の巻がクライマックスの様なので楽しみ。生きる意味とか色々考える。2023/02/08