出版社内容情報
「安ブドー酒を呑むと少くとも僕は真実に出会った気がするのだ」――絵本作家・アートディレクターとして一時代を築いた堀内誠一が綴る、旅の文とスケッチ。フランスの安宿グルメにハマり、メキシコでおもちゃに散財、ある日はスペインの巨匠ダリと不意に遭遇! 知らない町をぶらぶら歩く日常が染みわたる。新たなイラスト・コラムを収録し、初文庫化。
内容説明
安ブドー酒を呑むと少くとも僕は真実に出会った気がするのだ―絵本作家・アートディレクターとして一時代を築いた著者が描く、旅の文とスケッチ。フランスで安宿グルメにハマり、メキシコではおもちゃに散財、ある日はスペインで巨匠ダリと不意に遭遇!知らない町をぶらぶら歩く楽しさが染みわたる。新たなイラスト・コラムも満載し、初文庫化。
目次
イタリア
オーストラリア
中国
メキシコ
フランス 気楽な安酒修行
フランス 一流の安料理
パリ
著者等紹介
堀内誠一[ホリウチセイイチ]
1932年、東京に生まれる。デザイナー、アートディレクター、絵本作家。『anan』や『BRUTUS』、『POPEYE』など雑誌のロゴマーク、『anan』においては創刊時のコンセプト作りやアートディレクションを手がけた。58年に初の絵本『くろうまブランキー』を出版。87年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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天の川
52
堀内さんはグラフィックデザイナー・絵本作家。「an・an」「Olive」「BRUTUS」などのロゴデザインも堀内さんだとか。移住したフランスを中心にイタリア、中国、オーストラリア、メキシコの話をイラストとともに。35年前に亡くなられ、この本は40年ほど前の話。ヨーロッパの光景には大きな変化はないかもしれないが、中国は人民服と自転車の大群のイラストだし、オーストラリアはケン・ドーンの話が(懐かしい…)。イラストがとても楽しい上に、旅のワクワクが伝わってきて、そろそろ国の外にも出かけて行きたいなぁと心が騒ぐ。2022/11/15
しばこ
17
堀内誠一さんの、今から3,40年以上前の海外での暮らしのコラム・エッセイとイラスト。堀内さんがこのような軽妙なエッセイを書かれていたとは知らなかった。そしてカラフルで緻密で楽しくなるようなイラストがたくさん。当時のそれぞれの国の、観光用ではない、街中の様子が興味深い。2022/10/03
蝸牛
15
さらさらと読めてしまう心地よいリズムの文章、色鮮やかな挿絵が魅力的な一冊。フレンチブルーの仕事着が闊歩する異国っいいなぁ、ソバ粉の麺を炒めるってどういう事?万里の長城はやはり行っておかなくては。等々2024/12/05
サラダボウル
13
先日、堀内誠一展に行ってきた。ananのアートディレクターや、絵本ぐらんぱシリーズなど、幅広い活躍とセンスで、展内もうクソカッコイイ(言葉がこれしか見つかりません、ごめんなさい)嵐。根底に、人生讃歌がある。多くの著名人の寄せた言葉も響く。2025/03/31
コトラ
12
絵本作家としての側面はあまり知らず、パリ在住のアーチストのイメージ。『パリからの旅』という本をその昔パラパラするのが好きだった。住人目線で書かれたエッセイとなんと言ってもイラストが好き。この本も同じく80年代前後に書かれたもの。パリ以外の土地についてもこの方が書くと旅行エッセイというより放浪記のよう。情報はもちろん古いものだけど、異国の地に立ち目に映る風景ってそれほど変わらないもののような気がする。改めて著者のことを調べてみたら若くして亡くなられていた。なんたる無知、今さらだけど残念。2023/06/08