出版社内容情報
「てめえに売る魚なんかねえ! とっとと帰れ!」日本橋魚河岸で怒声を浴びた慎介とちはる。振り向くと仲買人の鉄太が仁王立ちしていた。うまい料理とおもてなしで客足を取り戻した旅籠「朝日屋」に対し、鉄太は拭えぬ怒りを抱えていた――(第一話「まことの味」)挫折の味を知る人が笑顔を取り戻す朝日屋、今日も開店! 文庫書き下ろし
第一話 まことの味
第二話 幸せの膳
第三話 小さな日輪
第四話 一陽来復の朝
内容説明
「てめえに売る魚なんかねえ!とっとと帰れ!」日本橋魚河岸で怒声を浴びた慎介とちはる。振り向くと仲買人の鉄太が仁王立ちしていた。うまい料理とおもてなしで客足が戻ってきた旅籠「朝日屋」に対し、鉄太は拭えぬ怒りを抱えていた―(第一話「まことの味」)。挫折の味を知る人が笑顔を取り戻す朝日屋、今日も開店!
著者等紹介
高田在子[タカダアリコ]
1972年、神奈川県横浜市生まれ。相模女子大学短期大学部国文科卒業。2015年『忍桜の武士』(白泉社)でデビュー。18年3月からスタートした「はなの味ごよみ」シリーズ(角川文庫)が累計一〇万部を突破した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
79
シリーズ第2弾。旅籠なのにこれまで一人しか泊り客がない、だけど料理は逸品の店。主を始め、皆何かしら過去の荷物を背負って生きている者たち。それだけに結束は固い。そして、宿の土地が一等地ときているから横槍を入れて何とか手に入れようと画策する輩がいるのも確か。嫌な噂も料理が美味けりゃ人が集まる。長屋暮らしの家族に突然の出来事、妻が子供を置いて家出をした。残された亭主はあたふた、子供は泣くし食は細るばかり。宿の料理人が作る弁当が幸せを呼ぶ。2人目の宿泊客、全国を旅する絵師の話。どれも胸が熱くなる4作。2021/08/07
yukision
66
シリーズ2作目。朝日屋も軌道に乗り,連日客が訪れる人気店になっていたが,旅籠のはずなのにようやく2人目の泊り客がやって来る。旅籠にしなくても料理屋設定で良かったように気もするが,3巻まで借りているので今後の展開を引き続き見てみよう。2023/08/25
真理そら
54
旅籠としての朝日屋はまだまだだけれど料理屋としては少し軌道に乗ってきた。今回は魚河岸の鉄太が登場する。慎介のとばっちりを受けたとはいえこの態度はないだろうと思ってしまった。紹介されるメニューは美味しそうで作ってみたくなるが、登場する人たちが陰がありすぎる。もう少し幸せな気分でサラッと読みたいかも。2022/02/19
本詠み人
36
読むと元気をもらえる…旅籠「朝日屋」シリーズ第2弾。前作に引き続き謂れのない誤解や噂に悔しい思いをする慎介・ちはる。誠実に日々を積み上げることでしか拭うことはできない。頭で分かっても膿まず実践することは難しい。それを示せる慎介は素晴らしいメンターだ。真心こもった幸せの膳…わたしも食べてみたい!旅籠としては1作につき、1人の客(今作では絵師)なんでしょうか?(笑)どのお客さんも、出るときは皆、笑顔で…本当に運を上げる旅籠かも?!次作もお待ちしてま〜す💕2021/08/12
むつこ
32
シリーズ2作目もなかなか泊り客がつかない旅籠「朝日屋」。「誰もが料理の説明ができるように」と、美味しい食事をする従業員たちがうらやましく、主人・怜治についていきたくなるが、なぜ火盗改を辞めるに至ったのか明かされなかった。今回も4話目でようやく2人目にあたる宿泊客が登場、まさか3作目でも一人(3人目)なのか?!2022/04/14
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