出版社内容情報
一九五〇年代の鮮烈なデビューから〝怒れる若者たち〟の時期を経て、それぞれの一九六八年へ――。同世代を代表する批評家が、盟友・石原慎太郎と好敵手・大江健三郎と向き合い、その文学と人間を論じた批評・エッセイを一冊にした文庫オリジナル作品集。
〈解説〉平山周吉
■目次
【一九六八年】
知られざる石原慎太郎
私にとって「万延元年のフットボール」は必要でない
【石原慎太郎】
石原慎太郎論/「肉体」という思想/「言葉」という難問/『完全な遊戯』/『日本零年』
*
顔/石原慎太郎と私/石原慎太郎のこと/『石原慎太郎文庫』によせて/偉大なアマチュア
【怒れる若者たち】
新しい作家達/政治と純粋
*
シンポジウム「発言」序跋/文学・政治を超越した英雄たち/今はむかし・革新と伝統/生活の主人公になること
【大江健三郎】
大江健三郎の問題/自己回復と自己処罰/『死者の奢り・飼育』/『個人的な体験』/私の好敵手/大きな兎/谷崎賞の二作品/大江健三郎氏のノーベル文学賞受賞に際して
内容説明
一九五〇年代半ばの鮮烈なデビューから“怒れる若者たち”の時期を経て、それぞれの一九六八年へ―。同世代随一の批評家が、盟友・石原慎太郎と好敵手・大江健三郎とに向き合い、その文学と人間像を論じた批評・エッセイを一冊にした文庫オリジナル作品集。
目次
一九六八年(知られざる石原慎太郎;私にとって『万延元年のフットボール』は必要でない)
石原慎太郎(石原慎太郎論;「肉体」という思想 ほか)
怒れる若者たち(新しい作家達;政治と純粋 ほか)
大江健三郎(大江健三郎の問題;自己回復と自己処罰 ほか)
著者等紹介
江藤淳[エトウジュン]
1932(昭和7)年、東京生まれ。文芸評論家。慶應義塾大学文学部英文科卒業。56年刊行の『夏目漱石』で新鋭批評家として一躍脚光を浴びる。69年末から約9年にわたり毎日新聞の文芸時評を担当。主な著書に『漱石とその時代』(菊池寛賞、野間文芸賞)『小林秀雄』(新潮社文学賞)など。99(平成11)年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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