出版社内容情報
人気シリーズ「はなの味ごよみ」の高田在子、待望の新シリーズ始動!
今度の舞台は、お江戸日本橋に誕生したワケあり旅籠!?
* * *
ある男の裏切りで家と親を失い、長屋でひとり借金苦に喘ぐちはるの下に、元火付盗賊改の怜治が現れる。借金を肩代わりする見返りに、潰れた料理屋を改装してできた旅籠「朝日屋」を手伝うよう迫るが……。
ないない尽くしの新生「朝日屋」に集まったのは、人生のどん底を味わい、人の痛みを知る面々。彼らが、美味しいご飯とおもてなしで奇跡を起こす!
内容説明
お江戸日本橋に、ちょっとワケありな旅籠が誕生!?家と親を失い、長屋でひとり困窮するちはるの下に、元火付盗賊改の怜治が現れる。潰れた料理家を改装した旅籠「朝日屋」を手伝うよう迫るが、ちはるには素直に頷けない事情があり…。お腹も心も満たされる「朝日屋」の物語、ここに開店!
著者等紹介
高田在子[タカダアリコ]
1972年、神奈川県横浜市生まれ。相模女子大学短期大学部国文科卒業。2015年『忍桜の武士』(白泉社)でデビュー。18年3月からスタートした「はなの味ごよみ」シリーズ(角川文庫)が累計一〇万部を突破した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
85
初読み作者さん。新シリーズの始まりということで。料理小説が増えていくので何かに特色を出していただかないと他の作品とごっちゃになりそうです;本作は出来たてのちっちゃな旅籠が舞台。天涯孤独な娘ちはるの元に出会ったこともない男が現われ連れて行かれたところが旅籠。父親とともに料理屋を営んでいたちはるは鼻が人より効き、料理の腕も父親仕込み。旅籠で働く男たちはみな何かしら訳ありばかり。一回目と言うことで自己紹介がてらの話と最初の宿泊者との人情話。料理でもてなす旅籠として仲間同士のあれこれ話も期待したいところです。2020/09/10
真理そら
54
家も両親も失い長屋に一人残されてすっかり人間不信に陥っているちはるは、怜治の救いの手を信じることはできないが、どこにも行き場がないのでやむなく「朝日屋」で働くことになる。朝日屋の板前・慎介も元女形の下足番・綾人も元茶屋娘・たまおもそれぞれ行き場がないので朝日屋に流れつく。怜治自身の謎を残したまま仲間集めでシリーズがスタートした。2022/02/19
むつこ
33
料理屋を営んでいた両親を失った主人公・ちはるが元火盗改の怜治に誘われ旅籠で働くことになるシリーズ1作目。旅籠と言ってもなかなか泊り客がつかないほぼ「食事処」的存在で料理は庶民的とは言えない贅沢なイメージだった。江戸っ子らしいを通り越しての口の悪さの主人公、あれ?どっかの(みおの「深川花街たつみ屋シリーズ」)お話に似てるなぁ~。2022/04/14
anne@灯れ松明の火
30
隣市新着チェックで、「はなの味こよみ」の高田在子さんの新シリーズだと予約。悲しい過去を持つ人ばかりが集まって始まる料理旅籠「朝日屋」。まだまだ足並みが揃っていない感じだが、だんだんまとまっていくだろう。「はな」もそうだけれど、文章やキャラクターがちょっと「あれ?^^;」と思うところもある。偶然同じ姓で同じ時代物の高田郁さんとは、ちょっと違う。でも、それぞれの良さがあるので、こちらの続編も楽しみに待ちたい。2020/10/26
to boy
26
初読みの作家さん。シリーズ始動ということで読みました。そこそこ面白いけれど、料理人を主人公にした時代物が多い中でありきたりな感じもしました。雇人に騙されて店を乗っ取られた主人公がどうやって店を取り戻すのかという話らしいがどの登場人物の設定にもわざとらしさを感じてしまう。怜治さんも何か万能すぎて拍子抜けな感じ。悪くはないけど続きを読みたいとは思わなかった。2020/09/20