出版社内容情報
「仏の鳴沢」と呼ばれた祖父。
「捜一の鬼」の異名を持つ父。
その二人を継ぐ、「刑事として生まれた男」――。
堂場瞬一史上人気NO.1警察小説!
祖父・父を継いで新潟県警捜査一課の刑事となった鳴沢了は、晩秋の湯沢で殺された老女が、かつて宗教教団の教祖で、五十年前に殺人事件に関わったことを突き止めた。了は二つの事件の関連を確信するが、捜査本部長の父はなぜか了を事件から遠ざけるのだった。正義は、そして歳月は、真実を覆い隠すのか?
堂場瞬一の原点にして、警察小説の潮流を創り出した大傑作。
新装版 刑事・鳴沢了シリーズ
2020年1月より毎月刊行予定!
内容説明
俺は刑事に生まれたんだ―祖父・父を継いで新潟県警捜査一課の刑事となった鳴沢了は、晩秋の湯沢で刺殺された老女が、かつて宗教団体の教祖で、五十年前の殺人事件に関わっていたことを突き止めた。了は二つの事件の関連を確信するが、捜査本部長の父はなぜか了を事件から遠ざけるのだった。正義は、真実を覆い隠すのか?
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年秋『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
121
この本は約20年前に堂場さんの本としては初めて手にしたものです。これ以降堂場さんの警察小説はすべて読んでいます(スポーツものは未読)。この本で祖父、父、主人公の3代にわたる刑事としての矜持と父へのわだかまりなどがうまく描かれていると感じました。この事件も50年前の殺人事件がもとになっていてそれを追いかける主人公の姿に同感しました。ただやはり細かいところは忘れていて再読してよかったと思います。2021/03/04
のり
75
別のシリーズで「鳴沢了」の存在は知っていたが、ようやく人となりを肌で感じた。3代にわたる警察一家。生まれながらの刑事を自負する。祖父も父も新潟県警を象徴する実績を持つ。そんな折、一人の老女が殺害される。背景には50年前の事件が絡んでくる。捜査資料も残ってなく難航するが…真実に近づくにつれ鳴沢は混乱する。埋もれていた亡霊が目覚め、再び沈黙する。2021/09/04
タツ フカガワ
56
鳴沢了は29歳。祖父は“仏の鳴沢”と呼ばれ、父は“鬼の捜一”の異名を持つ刑事一家の3代目。その彼が捜査にあたるのは湯沢で起きた老女殺人事件。やがて老女が50年前に宗教団体の教祖だったことが判明、当時教団内で起きた殺人事件に鳴沢は注目する。舞台が新潟県警というのも新鮮な警察小説で、ハードボイルドな趣(事件が解決するのは午後11時59分。深夜マイナス1かとニヤリとする場面もありました)。苦い結末でしたが、その後の鳴沢も気になり、このシリーズちょっと追ってみようかと。2022/07/12
shinchan
50
堂場瞬一さん、『チーム』に続き2作品目でした。540ページ長編作。デビュー2作品目との事。評価高いだけあり深いお話で特にラストは心打たれましたー! 了さんのハッピーエンドをつい期待していましたが、残念ながら、、、 、、、、。喜美恵さんの存在感ナイス👍👍2023/06/02
空猫
42
新潟県警で祖父、父と親子三代で警察官という「生まれながらの刑事」鳴沢了…シリーズ第一弾。散りばめられた伏線と地道な捜査が続く、正統派警察小説。面白いけどすべてが明かされないし、おいらにはイマイチ盛り上がりに欠けた印象だった。主人公の性格が好きじゃないかも。残念。2023/09/09