出版社内容情報
ただの小石が、黄金に変わることがあるだろうかーー。貧家に生まれ、一生、地を耕して生きて行くと思っていた呉漢は、運命の変転によって、天下統一を目指す劉秀の将となるが……。三国志の時代よりさかのぼること三百年、後漢を建国し、中国統一を果たした光武帝に最も信頼された武将の生涯を描く。
内容説明
ただの小石が、黄金に変わることがあるだろうか―。貧家に生まれ、一生、地を耕して生きて行くと思っていた呉漢は、天下統一を目指す劉秀とめぐりあい、その将となるが…。後漢を建国し、中国統一を果たした光武帝に最も信頼された武将の生涯を描く。
著者等紹介
宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞、93年『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2001年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
117
宮城谷さんの光武帝の臣下で信頼された呉漢という人物の生涯を書かれたもの。たぶん「草原の風」で光武帝の生涯を描かれてその人物の周りにいたこの武将を調べて書かれたのでしょう。農家の次男であったこの呉漢はひたすら真面目に文句も言わずによく考えて働きその後、亭長という役などについて劉秀(のちの光武帝)の配下に入っていきます。人物がかなり多く出てきますが楽しめます。2021/01/28
巨峰
66
上巻は呉漢が光武帝劉秀と出会うまでを丁寧に描く。いや、劉秀との出会いもそうだけど、ただの貧しい農家の次男坊で雇われ仕事をしていた呉漢が人生を生き抜くための大切な人との出会いと関わり。それがメインとなっているかな。2020/05/08
Tomoichi
31
呉漢というのが人名と思わず勘違いして購入(笑)後漢の祖・劉秀を支えた呉漢の生涯を描く物語。めっちゃ面白く宮城谷さんは外れないわ。下巻に続く。2020/02/13
しーふぉ
26
中国の歴史上の人物は宮城谷作品で知った人が本当に多い。この呉漢という人物も初めて知った。2021/05/27
糜竺(びじく)
25
人を惹きつけ、器が大きい主人公。農民から、だんだん偉くなって大将軍に。面白い。下巻へ続く。2021/01/13