出版社内容情報
私は考える、ゆえに私はある――デカルト哲学におけるこの基本原理は、ヨーロッパ近代思想の核心を端的に示した人間理性の独立宣言であった。彼の学問的自叙伝ともいうべき『方法序説』に、自己の欲望そのほかの情念を統御する道について考察した『情念論』を加える。デカルト哲学を知るための絶好の書。
〈巻末対談〉大岡昇平×野田又夫
内容説明
私は考える、ゆえに私はある―デカルト哲学におけるこの基本原理は、ヨーロッパ近代思想の核心を端的に示した人間理性の独立宣言であった。彼の学問的自叙伝ともいうべき『方法序説』に、自己の欲望そのほかの情念を統御する道について考察した『情念論』を加える。デカルト哲学を知るための絶好の書。
目次
方法序説
情念論(精神の諸情念)(情念一般について。そしてついでに、人間の本性全体について;諸情念の数と順序について、ならびに六つの原始的情念の説明;特殊情念について)
書簡集(デカルトからエリザベトへ(一六四五・九・十五)
エリザベトからデカルトへ(一六四五・九・十三)
エリザベトからデカルトへ(一六四五・九・三十)
デカルトからエリザベトへ(一六四五・十・六)
デカルトからシャニュへ(一六四七・二・一))
著者等紹介
デカルト[デカルト] [Descartes,Ren´e]
1596‐1650年。フランスの哲学者、数学者。数学的明証性を学問的認識の模範と考え、あらゆる不合理を批判検討する立場を確立した。そのことによってしばしば近代哲学の父といわれる。1637年公刊の『方法序説』は思想の領域における「人権宣言」とも称される。長くオランダに隠れ住んだが、終焉の地はスウェーデンであった
野田又夫[ノダマタオ]
明治43年(1910)、大阪府に生まれる。昭和8年、京都帝国大学哲学科卒業。10年、大阪高等学校教授、22年、京都大学に転じ、同大学教授。専攻は西洋近世哲学。平成16年(2004)没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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